2015 Fiscal Year Annual Research Report
トマトで観察されたシストセンチュウ-ワイドスペクトル抵抗性の分子機構解明
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25450063
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| Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
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Principal Investigator |
植原 健人 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業研究センター虫・鳥獣害研究領域, 上級研究員 (30355458)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | タバコシストセンチュウ / 抵抗性遺伝子 / トマト / HeroA / Globodera |
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| Outline of Annual Research Achievements |
Globodera属には、農業上極めて重要な有害線虫が含まれる。最近、国内のトマトの品種系統中にジャガイモシストセンチュウ（以下センチュウ省略）に強力な抵抗性を示す品種が見つかり、その抵抗性遺伝子がHero Aという遺伝子であることが明らかとなった。そこで、HeroAを持つトマトの性質等を解析し、重要な侵入害虫であるGlobodera属の安定的線虫管理技術の基盤的知見を得ることを目的とした。成果としては、①国内のPCN抵抗性トマトはHeroA遺伝子を保持することが明らかとなった。すなわち、ジャガイモシストに対する表現型と遺伝子マーカーによる判定は、国内の主要なトマト品種で完全に一致している。②ジャガイモシスト抵抗性トマトはタバコシスト抵抗性である。すなわち、タバコシストを国内のトマト品種に接種すると、ジャガイモシスト抵抗性品種においてタバコシストが増殖しない。よって、両シストセンチュウの抵抗性遺伝子は密接に連鎖しているか一致している可能性が極めて強い。③F1抵抗性品種の分離試験を行った。接種試験で抵抗性と感受性の分離比は3:1と考えられる。タバコシスト抵抗性遺伝子は単一優勢遺伝する可能性が高いため、やはりHeroA遺伝子が抵抗性遺伝子と推測される。④マイクロアレイ解析を行った。抵抗性品種にタバコシストを接種して3日と7日目のアレイ解析で、PR1が誘導されており、典型的なサリチル酸系の誘導抵抗性と考えられた。⑤抵抗性品種による線虫密度低減試験を行った。抵抗性品種で土壌中のタバコシストの密度が減少するか、タバコシスト増殖土壌に、赤ナス、ドクターKを移植して3ヶ月栽培後の土壌中の線虫密度を計数した。赤ナスが初期密度の3.7倍以上線虫を増殖させたのに対して、抵抗性品種は密度を70％ほど減少させた。
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Research Products
(1 results)
