2015 Fiscal Year Research-status Report
加水分解性タンニンのIgE産生抑制メカニズムおよび構造活性相関の解明
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25450191
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
高杉 美佳子 九州産業大学, 工学部, 准教授 (60305802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 耕路 崇城大学, 生物生命学部, 教授 (60158186)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | IgE / タンニン / アレルギー |
Outline of Annual Research Achievements |
グルコースにガロイル基またはヘキサヒドロジフェノイル基が結合した加水分解性タンニン4種類 (テリマグランジン I、テリマグランジン II、カスアリクチン、ペンタガロイルグルコース) に、IgE産生型ヒト由来B細胞株 (U266) からのIgE産生抑制効果が見られた。これに対し、類似した構造をもつストリクチニンのIgE産生抑制作用は弱かった。テリマグランジン I、テリマグランジン II、カスアリクチンおよびペンタガロイルグルコースのIgE産生抑制作用がmRNA発現抑制によるものかを明らかにすることで作用メカニズムの解明を試みた。 しかし、U266におけるヒトIgE ε 鎖mRNAの発現を調べた論文はPCRを用いたものであり、リアルタイムPCRでmRNAの発現を調べるためにはプライマー設計等の条件設定を行う必要が生じた。現在、リアルタイムPCRでのヒトIgE ε 鎖mRNA検出のための条件設定を行っており、条件が確立し次第、加水分解性タンニンがヒトIgE ε 鎖mRNAの発現に影響を及ぼすかを検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
m-RNAの検出を研究分担者が所属する九州大学で行う予定だったが、研究分担者の所属機関異動に伴い、研究代表者の所属する九州産業大学で実施するように変更した。 それに伴い、m-RNAをPCRからリアルタイムPCRで検出するように変更したため、プライマー設計等の条件を設定し直す必要が生じ、計画より遅れることとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
リアルタイムPCRに適したプライマーの設計を行う。また、増幅条件等の確認も行う。 次にIgE産生抑制効果が認められたテリマグランジン I、テリマグランジン II、カスアリクチン、ペンタガロイルグルコースを終濃度0~100 uMで添加し、0~3時間後のヒトIgE ε 鎖mRNAの発現量を測定する。
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Causes of Carryover |
研究分担者の所属機関の異動に伴い、ヒトIgE ε 鎖mRNAの検出をPCRからリアルタイムPCRに変更する必要が生じたため、実験が当初の計画より遅れることとなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
リアルタイムPCRに適したプライマーを設計し、実験条件の設定をまず行う。 次に、加水分解性タンニン類がヒトIgE ε 鎖mRNAの発現に及ぼす影響を調べる。 平成28年度はそのための物品購入や成果発表のための旅費にあてる予定である。
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