2013 Fiscal Year Research-status Report
流域圏における近代農山村遺産の再評価-那珂川流域、多摩川流域を事例に-
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25450203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
山本 美穂 宇都宮大学, 農学部, 教授 (10312399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 俊守 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (20396815)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 地域連携 / 水運史料 / 近世文書 / 伝統的木造建築物 / 地図情報 |
Research Abstract |
1.統計情報の整理(明治期統計書の判読、入力、解析):府県によってスタイルが異なる明治期統計書を収集・整理したのちに、2つの流域圏域を含む栃木県、茨城県、東京都、埼玉県の最小単位(旧市町村)に遡り統計書の判読、入力を進めた。那珂川流域(明治27年~35年)について入力終了。入力済みの情報について、多変量解析を行い研究会で議論のたたき台とした。 2.文献調査(多摩川、那珂川水運と森林資源利用について文献史料の収集・整理):最上流河岸の立地した黒羽藩においては藩士・興野隆雄による山林書が残され近世遺産として歴史的価値を認められている。郷土資料館・芭蕉の館学芸員・新井敦史氏、栃木県立博物館調査研究協力員・興野喜宣氏(興野家第11代当主)、栃木県那珂川町郷土史家・矢内修氏の協力を得て、これらについて網羅的に把握した。 3.地図情報の構築:1)入力・解析情報(明治期統計書)のGISへの反映:入力した統計情報の解析結果で明らかとなった地域特性等をGIS上に反映させ研究会で議論の材料とした。主に研究分担者の高橋が担当した。2)地図記号による伝統的木造建築物(長屋門)の特定:ゼンリン住宅地図の地図記号を用いて位置(地区毎の数)を特定する。那珂川流域の八溝地域にあたる栃木県茂木町、旧烏山町、旧馬頭町、旧黒羽町、および茨城県旧御前山村、旧美和村、旧緒川村の全範域について明らかにする作業を終えた。3)那珂川水運のうち黒羽河岸を中心とした水運について、現地踏査をもとに地図情報の構築を行った。26年度も引き続き現地踏査と地図情報の構築を行う。 4.フィールド調査:上記に応じて必要とされるフィールド調査を実施した。既に特定されている那須烏山市の近世遺産:伝統的木造建築物(長屋門)について、現物の特定と様式などについてリストアップを行い、現地踏査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
近世文書の判読において新たに明らかとなった項目について現地踏査を行ったこと、那須烏山市大木須地区において研究支援者である大貫いさ子氏が携わった古民家改修事業により新しい資料が追加されたことなどによる。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的に当初の研究計画に沿い遂行しつつ、新たに加わった資料・知見をもとに追加的調査を行いつつ当初の目的を達成させる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の消耗品に充当するため 次年度の消耗品に充当する
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Research Products
(7 results)