2014 Fiscal Year Research-status Report
モノリグノールアシル化酵素遺伝子の同定と発現制御によるリグノセルロース代謝工学
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25450241
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鈴木 史朗 京都大学, 生存圏研究所, 助教 (70437268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅澤 俊明 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (80151926)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | フェニルプロパノイド / リグニン / 木質形成 / 細胞壁 / ノルリグナン |
Outline of Annual Research Achievements |
モノリグノールのヒドロキシシンナモイル化酵素は、リグニンやノルリグナンの前駆体の一種であるヒドロキシシンナモイル化モノリグノールの生成を触媒する鍵酵素である。イネ科植物のリグニンは、シナピルアルコールの側鎖末端γ位の水酸基がしばしばp-クマロイル化されているが、このp-クマロイル残基は、重合途上のリグニンに取り込まれたp-クマロイル化シナピルアルコールに由来する。近年、p-クマロイル化シナピルアルコール生合成に関わるp-クマロイル-CoA:モノリグノール p-クマロイルトランスフェラーゼ(PMT)がイネ科植物から同定された。しかし、アスパラガスのノルリグナン生合成前駆体であるp-クマロイル化されたp-クマリルアルコールの生成を触媒する酵素については、ほとんど未解明である。そこで今年度は昨年度に引き続き、アスパラガスからの本酵素遺伝子の同定を進めた。 エリシター処理で発現が上昇する5種類の遺伝子のうち、3種類の遺伝子について、大腸菌を用いて種々の条件下で相当する組換え酵素を発現させた。組換え酵素は、可溶性画分に見いだされたが、発現量がきわめて少なく、活性を検出することが出来なかった。そこで、組換え酵素のヒスチジンタグを利用し、大量の菌体からNi-NTAアフィニティカラム精製を行ったが、やはり回収された組換え酵素量は少なかった。そこで、使用する発現ベクターを変更することとし、新たに発現ベクターを構築し、発現用大腸菌に導入した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
組換えタンパク質の生産条件の最適化に時間がかかっているため。
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Strategy for Future Research Activity |
新たに作成した大腸菌発現ベクターを用いて、組換えタンパク質を産生し、活性を検出する。また、大量の精製組換え酵素を調製し、酵素のキャラクタリゼーションを行う。
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Causes of Carryover |
大腸菌における組換え酵素発現の最適化に時間がかかったため、実験計画が全体的にやや遅延し、予定していた試薬の購入を実施しなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験計画を加速させるために、これまでに供試していない大腸菌発現系の購入に充当する。
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Research Products
(6 results)
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[Presentation] An E3 ubiquitin ligase involved in secondary wall formation2015
Author(s)
Noda S, Yamaguchi M, Nishikubo N, Sakurai N, Yamamura M, Hattori T, Suzuki H, Shibata D, Demura T, Suzuki S, Umezawa T
Organizer
International Symposium on Wood Science and Technology 2015
Place of Presentation
タワーホール船堀
Year and Date
2015-03-15 – 2015-03-17
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