2014 Fiscal Year Research-status Report
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25460233
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Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
水野 成人 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (80368349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 能行 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00191809)
栗山 長門 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60405264)
乾 明夫 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (80168418)
浅川 明弘 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (10452947)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 加齢性疾患 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、全国的な生活習慣病の多施設共同コホート研究であるJ-MICCスタディに、われわれ独自の検討項目を追加し、生活習慣病、加齢性疾患の要因を検討するコホート研究である。受診者の基礎情報(年齢、性別、身長、体重、腹囲など)、生活習慣情報(栄養摂取状況、運動習慣、喫煙歴など)を収集すると共に、一般的な血液生化学検査値に加えて、抗ヘリコバクター・ピロリ抗体、血中ペプシノゲン値などの測定を行い、これらのデータと生活習慣病、加齢性疾患との関連について検討することを目的としている。 平成26年度は、J-MICCスタディの京都府における研究実施機関である京都府立医科大学地域保健医療疫学講座と協力して、既にベースライン調査が終了している既受診者の5年後のフォローアップである第2次調査を中心に実施した。これらの検診は、京都市内だけでなく京都府下の各地域への出張検診が必要となるため、主として週末を利用して行った。加齢性疾患の指標としては、疾患として発病したものだけでなく、超音波骨計測装置を用いた骨密度・骨質の評価、脈波伝播速度および中心血圧測定による動脈硬化の評価、握力および下肢筋力などの評価を行い、発病に至らない段階での加齢性変化を評価した。 今年度は、主として超音波骨計測装置を用いた骨密度・骨質の評価についてデータの解析を行った。研究代表者の水野は抗ヘリコバクター・ピロリ抗体、血中ペプシノゲン値から見た胃粘膜の状態が骨劣化の予測に有用であることを男性受診者のデータ解析から明らかにし、論文発表を行った。また、研究分担者の渡辺、栗山らのグループは、女性を対象とした骨脆弱要因の検討、運動習慣(剣道)と骨密度の関連、睡眠時間と骨量低下について検討し、それぞれ学会発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度には、主として受診者の胃粘膜の状態(ヘリコバクター・ピロリ感染と胃粘膜萎縮)、生活習慣情報と超音波骨計測装置を用いた骨密度・骨質のcross-sectionalな検討を行い、一定の成果を挙げたため、おおむね順調と判断した。しかし、検診は通常の業務を避けて週末に実施せざるを得ず、収集したデータの量が多いことから、longitudinal な解析と、保存血清の測定結果については解析に少し遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は本研究の最終年度となるため、保存血清を用いた加齢性疾患のバイオマーカー解析と、第2次調査の結果を用いたlongitudinal な解析を積極的に進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
平成26年度に予定していた保存血清の各種測定に遅れが出たことから、次年度使用額が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今後は、測定の精度を上げ、処理できる検体数を増やすために、検査機関への外注も含めて検査の効率を高めていく予定であり、それに従って次年度使用分も含めた研究費を有効に活用していく。
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Research Products
(4 results)