2015 Fiscal Year Annual Research Report
新しいホールマウント染色法による小腸パイエル板上皮と陰窩の発現分子解析
Project/Area Number |
25460261
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
木村 俊介 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40444525)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | パイエル板 / M細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
粘膜組織のリンパ小節に存在するM細胞は粘膜上の抗原を取り込み、免疫監視に働く上皮細胞である。我々は小腸の集合リンパ小節パイエル板濾胞上皮のホールマウント染色法を開発し、M細胞の分化に働く分子の組織化学的解析を行った。この方法を用いることで、M細胞の分化と成熟過程の可視化に成功し、それに伴う発現分子の変動を明らかにした。さらに、M細胞が抗原取り込みという機能を獲得するためにはReceptor activator of NFkB ligand(RANKL)の下流で働くRelBの持続的な活性化が必要であることを示した。 腸管で得られた知見を基にして、呼吸器におけるM細胞の性状解析を行い、気道粘膜に存在するM細胞は代表的な発現分子と、RANKL-RANKシグナルによる分化制御機構が腸管M細胞と同一であることを見出した。本研究成果は粘膜組織間においてM細胞の基本的性質が保存されていることを示している。 本研究成果は腸管だけではなく全身の粘膜組織におけるM細胞の性状解析を行ったことによって、粘膜免疫機構における抗原取り込み機構の共通性と組織特異性を明らかにする上で重要な成果である。
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[Journal Article] Potential Role of the Formation of Tunneling Nanotubes in HIV-1 Spread in Macrophages.2016
Author(s)
Hashimoto M, Bhuyan F, Hiyoshi M, Noyori O, Nasser H, Miyazaki M, Saito T, Kondoh Y, Osada H, Kimura S, Hase K, Ohno H, and Suzu S.
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Journal Title
The Journal of immunology
Volume: 196
Pages: 1832-1841
DOI
Peer Reviewed
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