2015 Fiscal Year Research-status Report
メチル化DNA結合タンパク質CIBZが心筋分化を制御するメカニズムの解析
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25460368
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
松田 永照 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教 (00335481)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ES細胞の分化 / メチル化DNA結合タンパク質 / ES細胞 / 心筋細胞 / Brachyury(T) / Mesp1 / CIBZ / Znフィンガー |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは、Znフィンガー型のメチル化DNA結合タンパク質をコードするCIBZ遺伝子を欠損したマウス胚性幹細胞株を樹立した。この細胞株を分化誘導させた場合、心筋細胞への分化促進が観察され、心筋細胞の発生や分化に関わる転写因子群、特に中胚葉のマーカー遺伝子であるBrachyury(T)と心筋分化のマスター遺伝子であるMesp1の発現上昇が確認された。その一方で、CIBZを過剰発現するES細胞の場合、心筋細胞への分化が抑制され、TやMesp1の発現上昇が抑制された。 ES細胞において、CIBZがTとMesp1のプロモーター領域に結合することがクロマチン免疫沈降法によって明らかにされた。レポーターの結果より、CIBZ はTとMesp1のプロモーターを抑制することことが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
欧州条件変異マウス作成プログラムより入手したCre-loxPシステムを用いた条件付きベクターでCIBZのflox-neo/+マウスを作製した。このマウスとCreを全身に発現するトランスジェニックマウスと交配し、CIBZの△flox/+ マウスの作製を試みたが、生まれたマウスの中でCIBZヘテロ接合体マウスを同定できなかったことから、CIBZハプロ不全による胎生致死であることが示唆された。 2015年7月~2016年3月、当大学の動物遺伝子実験施設において、空調設備などの工事行われたため、動物実験が遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
1,CIBZがES細胞の心筋への分化制御機構をさらに明らかにする。 2,CIBZのflox/+ マウスと全身に発現するCreマウスとの交配により、CIBZの△flox/+ マウスによる胎生致死を検証する。
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Causes of Carryover |
2015年7月~2016年3月、当大学の動物遺伝子実験施設において、空調設備などの工事行われたため、動物実験が遅れた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
細胞やDNA・RNA関連試薬・器具、マウス関連(飼育など)。
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Research Products
(2 results)