2013 Fiscal Year Research-status Report
マクロファージTLR9を介した新しいインスリン抵抗性発現メカニズムの解明
Project/Area Number |
25460369
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
福田 大受 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 特任講師 (40637568)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐田 政隆 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (80345214)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 炎症 / インスリン抵抗性 |
Research Abstract |
インスリン抵抗性は、脂肪組織でのマクロファージを中心とする慢性炎症が原因で生じるが、炎症が誘導される原因やマクロファージが脂肪組織に動員される理由については、十分明らかではない。本研究では、toll-like receptors (TLRs)の一つであるTLR9が脂肪組織における炎症を惹起するという仮説に従い、研究を行っている。 これまでのところ、マウス腹腔内マクロファージにTLR9のアゴニストを作用させることで、MCP-1などの炎症性物質の発現が増えることや、TLR9欠損マクロファージや、野生型マクロファージにTLR9のアゴニストとアンタゴニストを同時作用させる系では、炎症性物質の発現増加が認められないことを確認した。さらに、マクロファージにおけるTLR9の活性化は、炎症の惹起に重要な系であるNF-kB経路を活性化させることを見出した。以上から、TLR9はマクロファージにおける炎症反応を誘導する可能性が考えられた。 また、in vivoにおいて、野生型マウスに高脂肪食を投与し、肥満状態を誘導することで、脂肪組織におけるTLR9の発現が増加することが分かった。さらに野生型マウスとTLR9欠損マウスに高脂肪食負荷を行ったところ、脂肪重量に差を認めないが、TLR9欠損マウスでは、内臓脂肪におけるMCP-1などの炎症性物質の発現が減少し、インスリン感受性に関与するアディポネクチンなどの発現が上昇することが分かった。実際に、TLR9欠損マウスは、同じ高脂肪食負荷を行っても、野生型マウスに比べてインスリン感受性が悪化しにくいことが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
今回の研究課題の仮説を誘導するにあたったマクロファージ活性化におけるTLR9の役割をin vitroで明らかにすることができた。さらにTLR9の作用を、TLR9欠損マウスを用いたin vivo実験で、ある程度明らかにすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究で、TLR9が脂肪組織のケル炎症反応の惹起に関与することが示されたので、今後は、以下の項目を中心に検討を進めたい。 1. 脂肪組織において、TLR9が活性化されるメカニズムを詳細に検討する。 2.TLR9が脂肪組織の炎症に対する治療対象になる可能性。 3.TLR9の内因性リガンドの検討
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Research Products
(2 results)