2014 Fiscal Year Research-status Report
ボトムアッププロテオミクスを応用した多因子遺伝性疾患感受性遺伝子検索
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25460703
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
中山 智祥 日本大学, 医学部, 教授 (00339334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保田 健夫 山梨大学, 総合研究部, 教授 (70293511)
野村 文夫 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80164739)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 遺伝性疾患 / プロテオミクス / 感受性遺伝子 / 疾患マーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究でのターゲットになっている多因子遺伝性疾患のうち本態性高血圧症、脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病について、末梢血サンプルの収集が進んでいる。研究者によって研究説明し、同意書にサインをいただいた後に採血、バフィーコートの白血球からゲノムDNAを抽出した。一部のDNAは濃度調整し、今後すぐに使用可能な状態にある。これらのサンプルについては特に家族歴を正確に聴取することで、遺伝性が関与しているか否かを検証できるようにしている。臨床データベースのインプットについてはこれまで記録してきた臨床データで多因子遺伝性疾患感受性遺伝子検索に必要なものである性別、年齢、当該疾患家族歴、身長、体重、Body mass index、総コレステロール、中性脂肪、HDLコレステロール、尿酸、血糖、尿データ、心電図所見、喫煙歴、飲酒歴聴取はそのまま継続している。 プロテオミクス解析実施に用いるMALDI-TOF MSはすでに運用されており、蛋白質データベースなど必要機器、ソフトウェアを用いている。分離された血漿は分析までは-80℃のディープフリーザの中に保存し、必要時にプロテオミクス解析に使用した。 ゲノミクス解析については次世代シークエンサーが初年度の途中に配備され、運用が開始となった。特にエクソーム解析実施および、特定領域における多検体解析に力を発揮できる。また、個々の遺伝子解析についてはキャピラリーシークエンサーが用いられている。 今後もサンプル収集を継続していくとともに過去に収集したサンプルについてデータのインプット作業をこなし、更に解析可能なサンプル数を増やしていく予定である。ハプロタイプ関連解析にはSNPAlyze softwareを用いる予定で、過去に使用経験があり習熟度については問題ない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
サンプル収集に係る労力以外には、必要機器、ソフトウェアはすでに導入されている。個々のサンプルの臨床情報入力については学内の臨床データベース利用が一括して解析可能体制になっている。研究分担者間の連携も順調で、随時研究進捗状況についてお互いに報告し合っている。 研究分担者間の連携も順調で、随時研究進捗状況についてお互いに報告し合っている。 研究成果については、ゲノム解析、プロテオミクス解析を通して疾患感受性マーカー、感受性遺伝子をいくつかピックアップしている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究分担者同士は本研究のために進捗状況や研究結果について意見交換し本研究のスムーズな進行に努めている。最終的に論文化によって世界に発信していきたいと考えている。 最終年度になり、サンプル収集を継続していくとともに、引き続きゲノミクス解析、プロテオミクス解析ともに進めたい。そして過去に収集したサンプルについてデータのインプット作業をこなし、収集したデータをもとに疾患マーカーの同定および疾患感受性遺伝子同定について一定の成果を上げたい。
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