2014 Fiscal Year Research-status Report
喫煙と乳癌リスクにおける宿主要因との相互作用:閉経の有無別による検討
Project/Area Number |
25460765
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
郡山 千早 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (30274814)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋葉 澄伯 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (50145554)
喜島 祐子 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (60381175)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 乳がん / 喫煙 / 疫学 / 閉経 |
Outline of Annual Research Achievements |
鹿児島県内で2014年末までに鹿児島大学附属病院および関連病院にて診断・治療を受けた乳がん患者223名とがん検診目的で外来を受診した349名のコントロール群について、面接調査で得た喫煙歴と乳がんリスクとの関連を検討した。 ロジスティック回帰分析を行った結果、喫煙者の乳がんリスクは閉経の有無にかかわらず、有意に高くなっていた。年齢、BMI、出産の有無、運動、野菜の摂取などの要因を調整したオッズ比は、閉経前の現在喫煙者では3.1(95%信頼区間:1.3, 7.8)、閉経後女性では4.2(95%信頼区間:1.5, 12)であった。さらに5年以内の禁煙者も含めると、閉経前は3.5(95%信頼区間1.5, 7.8)、閉経後は3.3(95%信頼区間:1.3, 8.5)であった。さらに閉経前女性では喫煙本数とともに乳がんリスクが高くなる傾向を認めた(傾向性のP値=0.021)が、閉経後女性では確認できなかった。喫煙開始年齢については、閉経前女性では18歳未満で吸い始めた女性ではオッズ比が7.8(95%信頼区間:2.0, 31)とリスクが高くなっていたが、閉経後女性ではそのような傾向はなかった。 一方、非喫煙女性に限定し受動喫煙と乳がんリスクを検討した結果、閉経後女性では有意に高いリスクの増加(オッズ比:2.9, 95%信頼区間:1.5, 5.8)を認めたが、閉経前女性では増加傾向は見られなかった(オッズ比:1.1, 95%信頼区間:0.5, 2.7)。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
症例と生体試料の収集と試料の処理は予定通り進んでおり、病理学的情報もほとんどの症例について収集が済んでいる。遺伝子多型の解析を一部開始した。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、遺伝子多型の解析を進める。 ベトナムの乳がんの症例およびコントロールの収集については、現地協力者と調整を進めており、平成27年度には実施する予定である。
|
Causes of Carryover |
平成26年度にベトナムの症例収集を予定していたが、現地協力者が海外研修のため不在となり実施することができなかった。ベトナムの症例収集は平成27年度から開始すべく調整が済んでいる。その費用として次年度使用額が生じた。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
ベトナムの症例収集の費用(謝金)として使用する。
|
Research Products
(2 results)