2013 Fiscal Year Research-status Report
心臓リモデリングとエネルギー基質変換における細胞型特異的TGFβシグナルの役割
Project/Area Number |
25461101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小板橋 紀通 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (10420093)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉林 正彦 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00215047)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 心臓リモデリング / サイトカイン |
Research Abstract |
心筋梗塞、弁膜症、高血圧といった病的なストレスは、左心室に力学的な負荷および神経体液性因子の活性化を引き起こし、進行性の心臓肥大および心拡大を起こし、最終的に心不全となり死に至る。病的心臓リモデリングとよばれるこの病態では、細胞レベルでは、心筋細胞の肥大、収縮タンパクの形質変換や機能不全が起こっている。また心筋細胞以外でも、心臓線維芽細胞の増殖とそれに伴うコラーゲン線維の産生、血管細胞による血管新生が起こっていることが知られている。心臓を構成するこれら様々な細胞は、TGFbのようなサイトカインなど種々の液性因子によって、相互にその機能を調節しあっていることが示唆されてきた。古くから心臓では虚血は心収縮能を低下させる病的状態として研究されてきており、虚血心筋でエネルギー基質が、脂肪酸代謝から糖代謝にシフトすることはよく知られている。しかしながら、肥大心でこのエネルギー基質のシフトが起きているか、起きているとすればその分子メカニズムは何かについては、多くの部分が不明なままである。そのため申請者は血管内皮特異的もしくは心筋細胞特異的にTGBb受容体を欠失させて、心肥大、心不全モデルでの変化をみる。 タモキシフェン誘導性内皮細胞特異的Creマウス (Tie2-Cre/ERT)もしくはタモキシフェン誘導性心筋細胞線特異的CreであるMerCreMerとTGFb受容体loxPマウスを掛け合わせることによって、内皮細胞特異的もしくは心筋細胞特異的TGFb受容体欠損マウスを作成した。内皮細胞でのTGFb受容体の有効な欠失が得られているかの確認を行っている。脂肪酸代謝および糖代謝の変化に関しては心筋細胞特異的欠失マウスでは糖代謝へのシフトが抑制されていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
内皮細胞特異的Creマウスでの遺伝子欠損効率の評価が不十分であり、確認作業に時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
LazZマウスと掛け合わせて、Creマウスの細胞特異性を再度確認し、確認が取れ次第、予定通り実験を進めていく。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Fatty acid binding protein 4 and 5 play a crucial role in thermogenesis under the conditions of fasting and cold stress2014
Author(s)
Syamsunarno MR, Iso T, Yamaguchi A, Hanaoka H, Putri M, Obokata M, Sunaga H, Koitabashi N, Matsui H, Maeda K, Endo K, Tsushima Y, Yokoyama T, Kurabayashi M.
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Journal Title
Plos One
Volume: 9
Pages: e90825
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] A critical role of fatty acid binding protein 4 and 5 (FABP4/5) in the systemic response to fasting.2013
Author(s)
Syamsunarno MR, Iso T, Hanaoka H, Yamaguchi A, Obokata M, Koitabashi N, Goto K, Hishiki T, Nagahata Y, Matsui H, Sano M, Kobayashi M, Kikuchi O, Sasaki T, Maeda K, Murakami M, Kitamura T, Suematsu M, YoshitoTsushima, Endo K, Hotamisligil GS, Kurabayashi M.
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Journal Title
Plos One
Volume: 8
Pages: e79386
DOI
Peer Reviewed