2015 Fiscal Year Annual Research Report
BCR-ABL関連造血器腫瘍に対するSTAP-2を標的とした新規治療戦略の確立
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25461417
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
織谷 健司 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70324762)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金倉 譲 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20177489)
齊藤 則充 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30597399) [Withdrawn]
一井 倫子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座助教 (30633010)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | アダプター蛋白 / STAP / BCR-ABL / ケモカイン / シグナル / 腫瘍 |
Outline of Annual Research Achievements |
Signal Transducing adaptor protein-2 (STAP-2)は、慢性骨髄性白血病原因遺伝子変異であるBCR-ABLと結合し、BCR-ABL自己リン酸化およびその下流シグナルを促進する。興味深いことに、STAP-2とBCR-ABLの相互作用はケモカイン受容体発現に大きな影響を及ぼした。即ち、STAP-2を過剰発現させたBCR-ABL陽性細胞では、CXCR4発現が低下しCCR7発現が増強した。その結果、マウスに接種した場合の腫瘤形成部位がSTAP-2発現量により変化した。CCR7発現誘導はMAPK/ERKシグナル経路の活性化によるものであった。また、CCR7のリガンドであるCCL19やCCL21発現もSTAP-2とBCR-ABLの相互作用に依存していた。さらに、STAP-2によるBCR-ABL依存性細胞増殖促進作用には、CCL19/CCR7経路が一部関与していることが明らかになった。 STAP-2がメラノーマ細胞の増殖や遊走に必須であり、腫瘍化に重要であることを見出した。STAP-2発現をノックダウンすることで、メラノーマ細胞株B16F10をマウスに接種したときの腫瘍形成部位が変化した(野生型:肺浸潤、STAP-2欠損:肝・腎臓浸潤)。さらに、このSTAP-2による効果はtyrosinaseを介することを明らかにした。 以上、STAP-2が腫瘍形成に関与することを明らかにした。
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Research Products
(6 results)