2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25461607
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
中山 哲夫 北里大学, 感染制御科学府, 教授 (60129567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏木 保代 東京医科大学, 医学部, 准教授 (00287129)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 自然免疫 / 炎症性サイトカイン / アジュバント / ヒトパピローマウイルスワクチン / 筋注 / 好中球 |
Outline of Annual Research Achievements |
接種部位でどのような免疫応答が起きているのかを知るために2社のHPV, 2社のDPT/IPV 4混、4社のDPT, Hib, PCV13接種後4週間、更に再接種後1週まで経時的に筋組織でのサイトカイン産生能を検討した。サーバリックス接種3時間後からIL-1β, IL-6, G-CSF, MCP-1が産生され、7日以降では炎症性サイトカインは検出されなかった。再免疫2日後では同様にこれらのサイトカインが増加したが5日後では減少していた。ガーダシル接種後では、5-7日後にIL-4の産生が認められ、再接種後でも同様であった。TNF-αの産生は7日後にピークを示した。 DPT単独接種後とDPT/IPV 4混接種後のサイトカイン産生は同様のプロファイルを示した。IL-1β, IL-6, G-CSF, MCP-1が接種5日後に検出され、IL-4産生能は5-7日後にピークを認めた。PCV13接種後では5-7日後にIL-1β, IL-4, G-CSFの産生がみとめられHib接種後では炎症性サイトカインの顕著な変化は認めなかった。 アルミアジュバントを含んだワクチンは接種3-6時間後から炎症性サイトカインが産生されワクチンの種類によってサイトカインプロファイルが異なることが明らかとなった。アジュバントを含んだワクチン接種3-6時間後から接種局所に産生されたG-CSFにより好中球が遊走し好中球は自己融解し(Neutrophil extracellular traps: NETs)をおこし、自然免疫系のdamage associated molecular patterns (DAMPs)にシグナルが入り炎症性サイトカンを産生する。ワクチン接種後のG-CSFは好中球を誘導し炎症反応を惹起し炎症性サイトカインを誘導することで免疫応答と共に発熱等の副反応に関連している。
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Research Products
(1 results)