2015 Fiscal Year Research-status Report
神経幹細胞移植による抑制性神経可塑性誘導の抗てんかん機構の解明と治療応用
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25461738
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
村島 善也 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 研究員 (50182118)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 神経幹細胞移植 / てんかんミュータント / ELマウス / 遺伝的影響 / 発現遺伝子分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
「移植を受けた個体の次世代が遺伝的影響を受けない安全性を検証する」 方法:ELマウスは5周齢までは全く発作を起こさない。最初の発作は8-12週齢の間に起こす。そこで神経幹細胞移植群の雄雌を交配させ、そのF1を得これについて、神経変性などの異常がないか、致死性がないか、またnaiiveなELと遺伝子発現の差がないかを検討する。Western Blottingによるタンパク発現の半定量, PCRによる遺伝子発現量の定量、蛍光免疫組織化学による発現部位の局在も同定する。 成果:発作終息及び行動異常である夜間か活動がなくなったのはp世代のみであった。この個体は妊孕性は障害されておらず、F1を得る事ができた。12匹のF1は全てEL wild typeと同じ特性を有していた。また神経変性、発癌など幹細胞移植に関わり予想される障害をいっさい認めなかった。1.抑制性神経伝達物質とその合成酵素. 2ミトコンドリア関連エネルギー代謝酵素 3. フリーラジカル関連酵素 4. 最初期発現遺伝子 5. 神経細胞死Apoptosis 関連遺伝子 6. 神経栄養因子 7. 細胞新生関連遺伝子 8. Cytokine関連遺伝子 9.Neurosteroid関連遺伝子 以上9項目の遺伝子発現について、p,F1との間で定量、定性、局在の検討を行ったが、全く差を認めず、神経幹細胞移植に依るてんかん発作治療は極めて安全で、次世代への遺伝的影響が無い事を証明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
既に論文のpeer reviewを受けたところ、成果について満足できる評価を得たが、実験n数を殖やすように指示された。本実験のn数は、実験動物ガイドライン、reduction of animalsに従って行われた正当なものであるが、指示に従い、実験計画を1年延長し、n数を上げる実験に取り組んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
3年間で得た成果は十分満足しうるものであったが、そのn 数を増やす為の、追加時実験(研究項目は全く同じ)を、実験動物の繁殖を中心として、遂行する。
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Causes of Carryover |
研究期間1年延長の必要が明らかになったため、より効率的な研究費の支出に務め、次年度使用額を計上した
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
物品費:42万円、国内旅費:10万円、人件費謝金:25万円、その他:7万円
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