2015 Fiscal Year Research-status Report
大腸癌における新たな病理的指標とNomogramを用いた予後予測システムの確立
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25462075
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
上野 秀樹 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他部局等, 教授 (90597535)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 聡一郎 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (00376443)
石黒 めぐみ 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (10456238)
長谷 和生 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他部局等, 教授 (50511268)
中村 好宏 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他部局等, 准教授 (60415255)
金光 幸秀 国立研究開発法人国立がん研究センター, その他部局等, その他 (60522977)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 大腸癌 / 外科病理学 / 予後解析 / Nomogram |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、現在世界的に用いられているTNM分類の概念を脱却した個別化予後予測法、即ち、既存のstage因子のみならず、腫瘍進展先進部における新しい病理組織学的指標を効果的に組み込み、個別の予後情報を提供し得る予後予測システムを確立することを目的とするものである。既に各研究分担施設(防衛医科大学校病院、東京医科歯科大学病院、がん研究センター中央病院および帝京大学病院)における、新たな病理組織学的因子に関する評価を終了し、既存の臨床病理学的項目にこれら因子を加えた包括的データベースを構築した。Nomogramを用いた予後予測モデルの臨床的意義の評価と、他集団における結果の再現性に関する検証が終了し次第、最終報告を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定した4つの研究分担施設における対象症例の病理組織学的評価を終了し、新しい病理組織項目を含むStage I~III大腸癌1177症例からなるデータベースを構築し、Nomogram予後予測モデルを作成した。その成果は国内の複数学術学会で報告すると共に、平成27年には第10回European Society of Coloproctology (Dublin)にて報告を行った。また、複数の英文論文として報告を行っている。 一方、本研究で得られた結果をより確実なものとするため、別の母集団を検討し、結果の再現性を確認した上で最終報告を行うよう方向性を修正した。
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Strategy for Future Research Activity |
Nomogramを用いた予後予測モデルに関して、現在その精度と臨床的意義に関し評価中であるが、別の大腸癌集団における新規病理学的因子の予後因子としての意義に関する結果の再現性に関しても評価中である。現在大腸癌研究会において、既存の予後指標を複数用いた予後予測モデルの確立を目的とするプロジェクト研究「大腸癌治癒切除後の予後予測ノモグラムの開発」が進行中である。本研究で得られる予後予測モデルと予後予測の精度比較を行い、新たな病理組織学的予後指標を日常診療の一環として評価することの意義を結論したいと考えている。
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Causes of Carryover |
計画を変更し、さらに別の母集団(国立がん研究センター中央病院で治療が施行されたStage III症例)において結果の再現性を確認した上で最終報告(論文報告を予定)することとした。このため研究期間を1年延長することとしたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
発生した次年度使用額は英文論文校正や学会発表等のために使用する予定である。
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Research Products
(7 results)