2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25462334
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山根 健太郎 岡山大学, 大学病院, 医員 (60644391)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 敏文 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (40294459)
吉田 靖弘 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (90281162)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 生体材料 / 軟骨再生療法 / 可視光硬化型ゼラチン / 結合性改変成長因子 |
Research Abstract |
軟骨再生に必要な細胞や成長因子を患部へ効果的に集積させる方法として、可視光硬化型ゼラチンと細胞、結合性改変成長因子を用いた併用療法を検討した。成長因子としてコラーゲンへの強い結合能を有する結合改変成長因子を開発し、可視光硬化型ゼラチンからの徐放能を検討した結果、結合改変成長因子はゼラチンへの優れた結合能を有し、より長期間ゼラチン内に留まることがわかった。また、骨髄間質細胞(BMSC)を用いたゼラチン内での細胞培養で、使用組成における同ゼラチンの毒性はなく、長期間にわたり細胞が生存できることを確認した。以上のin vitro実験の結果を踏まえ、可視光硬化型ゼラチンと細胞、結合性改変成長因子併用療法の有効性についてウサギ大腿骨内側顆骨軟骨欠損モデルを用いて検討した。ウサギ大腿骨内側顆に径3mmの骨軟骨欠損を作成し、同部位に結合性改変成長因子(本研究ではBMP4を使用)を混和したゼラチンを充填し、可視光によって硬化させた。4週後に同部位でのmRNA発現量(type-2 collagen、aggrecan、SOX9)をRT-PCRにて定量した結果、併用群で有意な上昇を認めた。12週後の同部位の組織学的検討では、併用群で欠損部に硝子軟骨様細胞の増生を認め、Wayne scoreでも有意に優れた結果が得られた。今後は、ゼラチンに細胞(BMSC)を含有させた併用療法を検討し、最終的にはゼラチンに細胞と成長因子を同時に含有させた併用療法を検討する予定である。これらにおいて良好な結果が得られることは、再生医療において可視光硬化型ゼラチンが優れたscaffoldとなりうることを証明するものである。
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