2013 Fiscal Year Research-status Report
機械的ストレスの軟骨変性誘導における小胞体ストレスの発生と病態生理に関する研究
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25462374
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
廣瀬 隼 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (40433007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水田 博志 熊本大学, 生命科学研究部, 教授 (60174025)
岡元 信和 熊本大学, 生命科学研究部, 助教 (70600162)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 軟骨変性 / 酸化ストレス / 小胞体ストレス / カルボニルストレス |
Research Abstract |
【目的】変形性関節症(OA)の発症と進展の重要因子である機械的ストレスを加えた場合に、軟骨細胞内で生じる酸化ストレス、カルボニルストレスおよび小胞体ストレスを評価し、軟骨細胞機能と細胞死に及ぼす影響と、各ストレスの関連性を検討した。 【方法】5週齢Wistar ratの正常軟骨細胞培養系において、STREX社製 STB-140を用い、伸展率2%または10%(各10 cycles/min)の伸展刺激を24時間行った。細胞溶解物からRNAを抽出し、酸化ストレスはDCFH-DA、カルボニルストレスはDNPHをELISAで評価し、小胞体ストレスはXbp1のmRNA発現をRT-PCR、Grp78とChopのmRNA発現をqPCRで解析した。また、アグリカン(Acan)とII型コラーゲン(Col2a1)のmRNA発現をqPCRで、アポトーシスをELISAで定量評価した。 【結果】DCFH-DA、DNPH、およびXbp1、Grp78、Chopの発現は、伸展2%の刺激では無刺激群と差はなかった。10%の伸展刺激ではすべてが有意に上昇し(それぞれ2.9倍、2.4倍、1.6倍、1.4倍、2.0倍)、同時にAcanとCol2a1の発現低下(38%、41%)とアポトーシス上昇(2.5倍)がみられた。DCFH-DA、DNPH、Xbp1とChopのmRNA発現は互いに有意な相関を示した。 【考察】生理的な機械的ストレスに相当するCTS2%では3つの細胞内ストレスは上昇しなかった。一方、過度の機械的ストレスであるCTS10%では酸化ストレスだけでなく、カルボニルストレスと小胞体ストレスも上昇することが明らかとなった。その過程において3つのストレスが有意な正の相関性を示し、AcanとCol2a1の発現低下とアポトーシス上昇にも関連することが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度までの計画は終了しており、予定通りに進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度は、生理的または病的機械的ストレスによる酸化ストレス、カルボニルストレス、および小胞体ストレスの発生とそれぞれの関連性をラット正常軟骨細胞培養系において検討した。平成26年度は、病的機械的ストレスと各種ストレスの阻害剤を同時に加えて、細胞内で発生する各ストレスの抑制効果を検討する。
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