2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25462807
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
垣淵 正男 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (50252664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西本 聡 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (30281124)
曽束 洋平 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (40437413)
河合 建一郎 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (80423177)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 顔面神経麻痺 / 端側神経縫合 / 神経再建 / facial nerve / end-to-side neurorrhaphy |
Outline of Annual Research Achievements |
臨床研究が先行し、顔面神経欠損症例に対する端側神経縫合を用いた神経移植術の有用性が確認され、臨床例における表情筋運動の評価方法にも進歩が得られた。 顔面神経再建における移植神経の端側神経縫合の手技およびその効果を、顔面神経再建26例(男14例、女12例、平均48.1歳)で解析した。原疾患は耳下腺悪性腫瘍17例、外傷3例、脳血管障害2例、顔面神経鞘腫、脳腫瘍、ベル麻痺、先天性顔面神経麻痺各1例であった。再建術式は従来型の端々縫合が5例で、分枝利用2例、神経端々縫合、舌下神経移行、顔面交叉神経移植各1例であった。端側神経縫合21例はループ型10例、分枝利用3例、顔面交叉神経移植1例、ネットワーク型7例で、ネットワーク型の内訳はクロスリンク型2例、ループ型と舌下神経移行併用3例、顔面交叉神経移植と舌下神経移行1例であった。耳下腺悪性腫瘍切除後の即時再建14例のうち端側縫合は11例(ループ型9例、分枝利用2例)で、観察期間2ヵ月~11年3ヵ月のハウスブラックマン分類による成績はグレードIIが4例、IIIが6例、IVが1例と概ね良好であった。 顔面神経麻痺に対する端側神経縫合を用いた神経再建術についてその概念を整理し、「端側神経縫合」、「縫合」と「吻合」、「流入型端側神経縫合」、「ネットワーク型神経再建」、「クロスリンク手術」、「ループ型神経移植」、「neural signal augmentation/axonal supercharge」、「bi-directional nerve regeneration」、「neurotization」といった神経再建の骨幹となる神経再建用語やコンセプトについて定義づけを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前年度までは臨床研究に適した症例が多く得られたため、臨床研究およびその発表準備などを優先した。その結果、臨床研究に費やすエフォートの割合が大きくなり、基礎研究に費やす時間がが充分に取れなかったため進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床研究が先行したために基礎研究の進捗が遅れているが、最終年度内で課題を達成するために、基礎研究を中心に研究を進めるべくエフォートの配分を再検討する。 臨床研究から得られた課題を解決する方向で基礎研究を進める方針である。
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Causes of Carryover |
基礎研究の進捗が遅れてたため実験動物や物品の購入が予定よりも少なくなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
前年度までに使用する計画であった実験動物や薬品等の購入に加えて、実験用および記録・解析用の機器も今年度に整備する計画である。
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Research Products
(4 results)