2013 Fiscal Year Research-status Report
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25462910
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
箕輪 和行 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (30209845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤間 憲幸 北海道大学, 大学病院, 助教 (80431360)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 頭頸部癌 / 拡散強調像 / QSI |
Research Abstract |
1)MR顕微鏡の基礎手法の開発 QSIは拡散強調像が撮像のベースとなるため、撮像時間が短くSNRの高いSingle shotのEPIをReadoutに用いた。EPIは口腔付近では空気等による歪みが問題となるためそれを極力抑えるよう分解能は最大限低く設定し(64 X 64 matrix)、EPI factorの 積算を抑えるようParallel imagingのAccelerationは高く設定(SENSE factor 3)し た。b factorの設定は、試験的に数名の患者に高いb値を設定し腫瘍に一致した信号 が消失するポイントを算出し、最大5000までとした。撮像時間の観点からスライス数 は2D法で15枚に設定し、撮像時間を6分以内に抑えた。これらの条件によりおおむね 現実的な撮像時間で、かつ口腔の空気などのArtifactにも耐えうるQ-spaceのベース となる拡散強調像を撮像することが出来た。 最終的なパラメータは下記と決定した。 Readout; Single-shot Spin-echo echo-planar imaging.b-value; 0~5000まで500step(被検者により0~10000まで1000step). Resolution; 64 x 64 matrix in 24 x 24 FOV, 15 slices with slice thickness 5mm (3.75 x 3.75 x 5mm voxel), slice gap 30% Parallel imaging; SENSE (SENSE factor 3) Other parameters; TR 5100ms, TE 80.5ms, FA 90 degree, Scanning time; 5'47 2)細胞密度、N/C比、細胞形態、細胞配列を考慮したマップ化 (1)の撮像条件を用いて各b値での腫瘍の信号を検出可能であった。腫瘍にROIを設定し、そのROI内の数値を用いて、Q-spaceの計算を行ったところ、Probability densityおよび半値幅、尖度それぞれが計算可能であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の目標として頭頸部癌患者に使用するQ-space法のパラメータを設定することを目標にしていた。今回、次年度以降に使用するパラメーターを設定できたため、おおむね目標に達しているとかんがえている。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度に開発したMR顕微鏡によるマップと、手術症例における手術組織検体の病理組織との対比を行い、撮像条件の最終調整の後、頭頸部腫瘍に対するMR顕微鏡の技術として完成させる。 (a)MR顕微鏡によって画像化された細胞密度やN/C比、細胞形態や配列の乱れをスコア化:マップ上で得られた信号値を解析して、それぞれの病理組織学的特徴を数値化する。数値化されたそれぞれの値を、実際の病理組織検体と比較し、相関性を算出する。十分な相関性が得られなかった場合は、その都度、拡散傾斜磁場の強さや傾斜磁場の軸数等をより腫瘍の性状検出に適した条件へ設定変更および解析法の再検討を行う。 (b) WHOのGrade分類に準じた(腫瘍の分化度を反映させた)ひとつのマップへと統括:扁平上皮癌は、WHOのGrade分類で高分化~低分化/未分化に分類される。良性組織~扁平上皮癌に移行するにつれ、また扁平上皮癌内でも高分化~低分化と分化度が低くなるにつれ、細胞配列、細胞形態の規則性の消失、N/C比の増大、細胞増殖能増加に伴った細胞密度上昇が生じることが予測され、MR顕微鏡にて計測された情報から良悪の鑑別、分化度の推定を行うことが可能であると予測される。(a)において算出されたMR顕微鏡にて描出した組織学的特徴(細胞密度やN/C比、細胞形態や配列の乱れ)のそれぞれのスコアを、良悪への移行、腫瘍の分化度の移行を反映させるように最適に併合した計算法を独自に作り上げ、組織学的所見(良性→高分化→中分化→低分化/未分化に)準じたひとつのマップへと統括させることを目指す。細胞の増殖能を反映するKi-67で採取した癌細胞を染色し、増殖能を信号強度との関係を検討したい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度に細胞の悪性度とQSIの信号強度および細胞密度マップを比較する際、細胞の悪性度をKi-67という細胞活性を示すマーカーで代用する必要があると思われ、そのためには改めてKi-67での染色費用が必要となり、免疫染色費用を計画書内で計上していなかったので、繰り越し金が生じた。 癌患者から採取した細胞をKi-67という細胞活性を示すマーカーで染色し、細胞増殖能と悪性度は相関するため、頭頸部癌患者のQSI信号、マップの改めての病理染色が必要となった。
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] 口腔癌再発の画像診断2014
Author(s)
箕輪和行
Organizer
第32回 日本口腔腫瘍学会
Place of Presentation
札幌コンベンションセンター(札幌市)
Year and Date
20140123-20140123
Invited
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