2013 Fiscal Year Research-status Report
オートインデューサーの分解を機作とした口腔バイオフィルム形成制御に関する研究
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25462962
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
尾崎 和美 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90214121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯本 浩通 徳島大学, 大学病院, 講師 (60284303)
細川 義隆 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (90346601)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | バイオフィルム / クオラムセンシング / オートインデューサー |
Research Abstract |
多様な口腔細菌から成るデンタルプラークが、近年、バイオフィルムという概念で捉えられ、これが齲蝕や歯周病の最大の発症要因となるだけでなく、誤嚥性肺炎など死に至る疾患の原因にもなりうることが認識されつつある。クオラムセンシング制御によるバイオフィルム形成制御技術は、これら疾患の発症予防や治療に大きく寄与すると考えられる。本研究ではStreptococcus mutansをはじめとするグラム陽性菌のクオラムセンシング関連分子であるオートインデューサーを分解する酵素(HtrA protease、以下rHtrA)に着目し、本年度はrHtrAのS.mutansに対する諸効果を解析した。すなわち、rHtrA蛋白発現形質転換株(宿主:Escherichia coli)を作製し、蛋白発現誘ならびに超音波破砕等により得た可用性画分よりrHtrAを回収した。そしてrHtrAがS.mutansの増殖抑制ならびに付着抑制効果を有することを、ガラス試験管を用いた測定で確認した。また、スクロース添加培地で培養し形成したS.mutansのバイオフィルムに含まれる菌体外多糖(不溶性および水溶性グルカン)の合成量をフェノール硫酸法で測定したところ、rHtrA添加によりこれら多糖の合成を抑制することを確認した。次年度は、rHtrA添加によるバイオフィルム形成制御効果について、齲蝕誘発モデルを用いた形態学的解析、すなわち菌体外多糖の構造変化あるいは象牙細管への細菌侵入ならびに菌体外多糖合成状況等を電子顕微鏡あるいは共焦点レーザー顕微鏡を用いて解析する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度計画における形質転換株(宿主:Escherichia coli)の作製ならびに同菌株からの目的蛋白質の発現を確認した。また、試験管における口腔細菌増殖等への目的蛋白質の添加効果に関し、おおむね想定した結果が示され、次年度に計画している更なる検証にほぼ予定通り着手できる目処がついたため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初予定していた次年度計画に則り、口腔細菌によるバイオフィルム形成への目的蛋白質の添加効果を各種検証法により解析していく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究遂行に必要な試薬をメーカーのキャンペーンを利用して購入する、あるいは旅券の早期購入による割引を利用するなど、経費節約に努めたため。 次年度の研究遂行に必要な物品(特に、電顕解析に必要な消耗品)の購入あるいは共用分析機器(総合研究室の機器)の使用料等に充てる。
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Research Products
(6 results)