2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25463003
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
細木 真紀 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (10228421)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 啓介 徳島大学, 大学病院, 講師 (10202235)
竹内 久裕 徳島大学, 大学病院, 講師 (10222093) [Withdrawn]
山下 菊治 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (30182497)
田島 登誉子 徳島大学, 大学病院, 助教 (80335801)
松香 芳三 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90243477)
上枝 麻友 徳島大学, 大学病院, 助教 (20625719)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | アレルギー / チタン / 金属 |
Outline of Annual Research Achievements |
チタンは生体親和性が高くアレルギーを起こしにくい金属とされているが,日常品等へのチタン使用量の増加に伴い,チタンに接触する機会は増加している.その影響かチタンによるアレルギーが疑われる症例の報告が,整形外科分野や心臓血管外科分野からされるようになってきている. 接触頻度の増加により,感作を生じる割合も増加している可能性があるのか検討するために,本年度もチタンに対するアレルギー陽性率を疫学的に調査した.平成26年4月1日より平成27年3月31日の間に金属アレルギーの疑いで徳島大学病院歯科用金属アレルギー外来を受診した患者に対して鳥居薬品社製パッチテスト試薬金属シリーズと自家製剤(チタン試薬(TiO2,TiCl4)を含む)によるパッチテストを行った.その結果,平成26年度のチタンに対する陽性率はTiO2試薬においては0%,TiCl4試薬においては2.4%であった.この割合は去年度の陽性率よりも低かった.また,結果の一部をClinical Investigation of Titanium Allergy Prevalenceの演題名でIndonesia Japan Prosthodontic Society Joint Meeting 2014で発表した. また,歯科インプラントはブリッジや床義歯に変わる欠損補綴として普及しつつあるが,歯科インプラントに用いる人工歯根の多くはチタンを主材料としており,インプラント埋入術後にアレルギー症状を訴えた症例を複数経験している.そこで,チタン製歯科インプラントが関与したアレルギー性接触皮膚炎の1例という演題名で日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会で報告し,生体材料としてのチタンの安全性に対して考察した. 次に,マウスによる動物実験においては,昨年度はニッケルに対するアレルギーモデルマウスの作成を検討したが,今年度はチタン試薬を利用して,感作の成立を検討した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
疫学研究はほぼ予定通りに遂行されている. 動物実験についても,若干の遅れはあるものの,今年度に達成できると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
疫学調査については,さらに勧めるとともに,データをまとめ投稿予定である. 動物実験についても追加実験を行うとともに,結果報告を学会等で行う予定である
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Causes of Carryover |
動物実験の試薬購入が遅れたため,次年度になった. 発注したパーソナルコンピュータが,在庫切れで納入が遅れ,27年度決算となった. また,英文投稿のアクセプトがされていないため,論文投稿にかかる費用が,支払われていないため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
パーソナルコンピュータは既に納入済みで,決算済みである. 試薬も,27年度4月には納入予定で,今後も使用予定である. 論文投稿も進める予定である.
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Research Products
(4 results)