2014 Fiscal Year Research-status Report
カンジダ抑制作用を有するTea tree oilの義歯用歯磨剤への応用と開発
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25463009
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
山下 利佳 長崎大学, 病院(歯学系), 助教 (50336179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒木 唯文 長崎大学, 病院(歯学系), 助教 (70404225)
江越 貴文 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (70706150)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | Tea tree oil / C. albicans / Lemongrass |
Outline of Annual Research Achievements |
義歯用歯磨剤に用いる精油の濃度を決定するために,3種の精油Tea tree oil(TTO),Lemongrass West Indian oil(LWO),Lemongrass East Indian oil(LEO)の,Candida albicansに対する最小発育阻止濃度(MIC)と最小殺菌濃度(MBC)の計測数を増した。その結果,MIC,MBCともに,LWOとLEO間に有意差はなかったが,TTOの値はこれらの精油に比べ有意に高く,ティートリーオイルよりもレモングラスの方が義歯用歯磨剤への使用に適している可能性が示唆された。並行して,ディスク法により,上記3種の精油のカンジダ抑制効果を調べたが,阻止円の観察には至らなかったため,実験方法について再度検討中である。また,C.albicansとともに口腔カンジダ症の病原菌の1つであるCandida glabrataについても,MIC,MBCを測定した。その結果,3種の精油全てにおいて,MIC,MBCともに,C. albicansよりもC. glabrataの場合の方が高い値を示し,C. glabrataへの効果はC. albicansに対する効果より弱かったが,C. glabrataに対しても有効であることが明らかとなった。現在は,義歯床用加熱重合レジンの表面にC. albicansのバイオフィルムを形成させ,3種の精油を作用させることにより,そのカンジダ除去効果をRedox Indicator試験により測定中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は1種類の精油のみの実験予定であったが,予定していた精油よりも効果の高い精油があることがわかり,それらについても実験を行っているため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在行っている義歯床用加熱重合レジンに対する3種の精油のカンジダ除去効果の結果がでたらすぐに,これらの精油がレジンの材質に影響を及ぼさないかを調べる実験を行う。
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Causes of Carryover |
当初の予定よりも研究がやや遅れており,購入予定だった物品をまだ購入していないため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
物品費として使用
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