2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25463210
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宮治 裕史 北海道大学, 大学病院, 講師 (50372256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 佐織 北海道大学, 大学病院, 講師 (90344522)
加藤 昭人 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (40507571)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 酸化グラフェン / ナノカーボン / スキャフォールド / バイオマテリアル / マクロファージ / 歯周病 / 歯周組織再生 / 歯根膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
酸化グラフェン(GO)塗布法のビーグル犬への応用を検討した.前臼歯に実験的歯周病モデル(2級分岐部欠損)を作成して露出根面へのGO分散液の塗布を行い,組織学的に評価した.その結果,歯周組織に強い炎症反応は見られなかったものの,根面にそって上皮のダウングロースが頻繁に認められ,大幅なペリオドンタルアタッチメントの獲得はできなかった.さらなるGO塗布方法の検討が必要であると思われた. 一方で前年度に引き続きGOスキャフォールドの組織再生効果を検討した.ラット背部皮下へGOスキャフォールドを埋植して10日目の免疫染色分析の結果,炎症性M1マクロファージだけではなく,再生に重要な役割を果たす組織修復型M2マクロファージのイングロースが促進されることが明らかになった.なおコントロールのコラーゲンスポンジの埋植では,M1マクロファージのイングロースが優勢であり,M2マクロファージはほとんど認めなかった.したがって生体内でGOスキャフォールドのリモデリングが活発に起こっていると考えられた.ラット頭蓋骨上へのGOスキャフォールドの埋植実験では,5週目においてコラーゲンスポンジに比べて2.2倍の骨増生を認め,GOの添加が骨形成促進作用を発揮することが明らかになった. 続いてイヌ抜歯窩へのGOスキャフォールド埋植実験を行った.上顎前臼歯を抜歯後GOスキャフォールドを埋入して2週後に組織学的検討を行ったところ,早期から新生骨が形成されており,コラーゲンスポンジを移植したコントロールに比較して約5倍もの骨形成面積を示し,GOスキャフォールドは骨補填材としての機能を強く発揮した.また実験的歯周病モデル(2級分岐部欠損ならびに1壁性骨欠損)へGOスキャフォールドを埋植した結果,CT撮影で歯槽骨の再生を認め,組織学的にも歯根膜形成を伴う歯周組織の再構築が観察された.以上より,GOスキャフォールドは骨・歯周組織の再生に有効であることが示された.
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Research Products
(29 results)
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[Journal Article] Periodontal tissue engineering by nano beta-tricalcium phosphate scaffold and fibroblast growth factor-2 in one-wall infrabony defects of dogs2016
Author(s)
K Ogawa, H Miyaji, A Kato, Y Kosen, T Momose, T Yoshida, E Nishida, S Miyata, S Murakami, H Takita, B Fugetsu, T Sugaya, M Kawanami
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Journal Title
J Periodont Res
Volume: 51
Pages: 印刷中
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Biological response to nanostructure of carbon nanotube/titanium composite surfaces2015
Author(s)
E Nishida, H Miyaji, J Umeda, K Kondoh, H Takita, I Kanayama, S Tanaka, A Kato, B Fugetsu, T Akasaka, M Kawanami
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Journal Title
Nano Biomedicine
Volume: 7
Pages: 11-20
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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[Presentation] 金クラスターとLED光照射器による光殺菌歯科治療法の開発2015
Author(s)
宮田さほり, 宮治裕史, 西田絵利香, 川崎英也, 山本真希, 滝田裕子, 牛島夏未, 岩永俊彦, 赤坂 司, 田中佐織, 川浪雅光
Organizer
第37回日本バイオマテリアル学会大会
Place of Presentation
京都テルサ(京都府京都市)
Year and Date
2015-11-09 – 2015-11-10
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