2014 Fiscal Year Research-status Report
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25463528
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Research Institution | Kanagawa University of Human Services |
Principal Investigator |
谷口 千絵 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (10349780)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 自宅出産 / 助産師 / 安全 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的である助産師が安全な自宅出産に向けてどのような準備をしているか明らかにするためにインタビュー調査を実施している。平成26年度に引き続きデータ収集を実施した。平成26年度は関東近県の助産師にインタビュー調査を実施した。医療機関や緊急時の搬送システム等、地域により差異があると考えらえるため、関東近県以外の助産師へのインタビューを実施した。 データ収集と並行し、データ分析を行った。有床助産所内でも分娩を取り扱う助産師が自宅出産を取り扱う際の安全への取り組みについて分析した。有床助産所内で分娩を取り扱うことと比較して自宅出産における安全への取り組みについては、該当する3名の助産師のデータについて分析した。 有床助産所内でも分娩を取り扱う助産師の自宅出産の安全への取り組みは、以下の通りであった。助産師は産婦の望む出産の本質が自宅であるのか話し合いを重ねて確認し、不必要な出張分娩を取り扱わない。助産師は「一点の曇りなく産婦と向き合い」、「助産師と産婦が人として同じ土俵に立ち」、妊婦が助産師のみならず医療を受けることや広く人を信頼し出産し、育児をしていくことを期待して話し合う。助産師は、妊産婦が自ら判断でき、助産師と経過を共有できるようにするために経過を詳細に説明する。助産師は、妊娠32週以降に分娩に向けて妊婦と経過やリスク、リスクを予防する対応や医療処置について具体的に認識を摺合せし、自宅で出産するかどうか見極める。助産師は、産婦が自分で判断しながら電話をかけてくることを前提に、分娩経過を予測し、産婦のところにいつ出向くか、あるいは自宅外で待機するか検討する。助産師は、サポート助産師の体制、連携する医療機関の距離や状況を妊産婦にも説明し、自宅出産をするかどうか判断し、妊産婦からの理解を得ていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ収集にあわせて、データ分析にとりかかり、成果を学術集会で公表することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
データ分析をさらにすすめ、分析結果を研究参加者である助産師に提示し、フィードバックを受ける。また、必要時、専門家からのフィードバックを受ける。
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Causes of Carryover |
インタビュー調査をあと1名予定していたが、研究参加者からの同意が得られず実施できなかった。旅費、謝品、インタビューデータのテープ起こしの代金が執行できなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度、実施できなったインタビュー調査を次年度新たに研究参加者を募り、実施する予定である。
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