2015 Fiscal Year Research-status Report
精神疾患が疑われる高校生に対処する養護教諭への支援‐早期介入と医療との連携‐
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25463565
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Research Institution | Nagano College of Nursing |
Principal Investigator |
有賀 美恵子 長野県看護大学, 看護学部, 講師 (80586975)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 精神疾患 / 高校生 / 養護教諭 / 早期介入 / 連携支援 / アウトリーチ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、精神疾患が疑われる高校生への早期介入に向けて、養護教諭の判断や介入、および医療との連携支援の現状を明らかにし、より効果的な支援のあり方を検討することを目的としている。 研究3年目にあたる平成27年度は、中部地方(新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県)の公立高等学校651校に勤務する養護教諭を対象に実施した質問紙調査のデータ分析と学会発表、論文作成を行った。質問紙調査では、精神疾患が疑われる高校生への養護教諭の対応と連携支援について、過去1年間に行った支援の有無と件数、連携支援における課題などをたずねた。その結果、①精神疾患が疑われる高校生の支援事例は女子や1、2年生に多かった、②医療機関との連携事例は約4割に止まっていたが、そのうちの約6割が進級や卒業をしていた、③精神疾患が疑われる高校生への連携支援における課題は「学校」「医療機関」「家庭」「社会」のそれぞれにおける課題と、双方に関する課題から構成されていることが明らかになった。 また、平成27年度は、研究協力への同意が得られた養護教諭を対象に半構成的インタビューを実施した。インタビューでは、最近3年間の経験のなかで、精神疾患が疑われる高校生にかかわり、後に医療機関で精神疾患と診断された事例について、最初の出会いから情報収集、判断の視点、本人や保護者への支援、校内での対応、医療機関との連携支援について具体的に語っていただいた。現在のところ、8名の養護教諭に対するインタビューが終了しており、データの分析作業を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度は、平成26年度に実施した質問紙調査の結果や先行研究の結果をふまえ、精神疾患が疑われる高校生への養護教諭の支援のプロセスと専門多職種との連携支援の現状を明らかにすることを研究の目的とし、研究協力への同意が得られた養護教諭を対象にインタビュー調査を実施し分析することを計画していた。 この計画にしたがい、現在のところ、8名の養護教諭へのインタビューが終了しており、データ分析作業をすすめるとともに、学会誌への投稿のための作業を行っている。 以上により、本研究はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、平成27年度のインタビュー調査のデータ分析作業をすすめ、その成果を学会発表して内容を検討するとともに、発表をふまえて学会誌に投稿する。また、その成果を研究協力への同意が得られた養護教諭が勤務する高等学校で発表し、教諭や養護教諭への啓蒙活動を行うとともに、研究結果に対する評価を得ることを計画している。成果の発表については、表現方法を工夫するとともに、各高等学校への配布用冊子を作成し、啓蒙活動に活用する予定である。
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Causes of Carryover |
効率的な使用により、残額が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は、平成27年度に実施したインタビュー調査のデータ分析作業、および学会発表、論文作成を行う。また、その研究成果を研究協力への同意が得られた養護教諭が勤務する高等学校で発表し、教諭や養護教諭への啓蒙活動を行うことを計画している。データ分析作業のための人件費、学会発表や高等学校での発表のための旅費、啓蒙活動のための配布用冊子作成のために使用する予定である。
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Research Products
(1 results)