2014 Fiscal Year Research-status Report
北極季節海氷上の海塩粒子： 海氷からの粒子発生とフロストフラワー
| Project/Area Number |
25550018
|
|---|
| Research Institution | Fukuoka University |
|---|
Principal Investigator |
原 圭一郎 福岡大学, 理学部, 助教 (10390593)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
的場 澄人 北海道大学, 低温科学研究所, 助教 (30391163)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
| Keywords | エアロゾル / フロストフラワー / 海塩粒子 / グリーンランド |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
初年度（H.25年度）～H.26年度4月にグリーンランド・シオラパルク周辺地域で行ったエアロゾル・フロストフラワー観測で得られた試料の分析を開始した。エアロゾル試料は、福岡大学において、SEM-EDXを使用し、個別粒子分析を進めている。気象データ・エアロゾルデータの初期解析も福岡大学で進めている。フロストフラワー・積雪・海水試料は、北海道大学・低温科学研究所で、融解・希釈後、イオンクロマトグラフィーを用いて、定量分析を実施した。
初期データが得られた段階で、北海道大学において、打ち合わせを行い、分析・解析結果の比較や今後の解析方針の検討を行った。また、得られた初期データについては、国内の学会・シンポジウムで成果発表も行った。
H.26度の冬～春季（12-3月）にも、研究協力者により、グリーンランド・シオラパルク周辺地域で、無人気象計を使用した気象観測、海氷上でのエアロゾルサンプリング、フロストフラワーサンプリングを実施した。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度（H.25年度）に得られたデータの解析・試料分析は、当初の予定通りに進んでいる。フロストフラワー・積雪サンプルについては概ね定量分析は終了した。SEM-EDXによるエアロゾル個別粒子分析は、分析に比較的時間がかかるため、現在も分析を進めている状態であるものの、当初の見込み通りに分析を進めることができている。これまでに得られた分析・解析結果を総合的に議論するため、先行研究結果の再確認および、研究代表者・分担者間でのデータ比較や解析状況の確認を随時進めている。
|
| Strategy for Future Research Activity |
H.27年度始め（4月）まで、研究協力者により、グリーンランド・シオラパルク周辺地域で気象・エアロゾル・フロストフラワーの観測を実施する。測器撤収後、直ちに、日本へ機材・試料の輸送を行い、観測データの解析・試料分析を開始する。試料分析は、初年度の試料と同様に、エアロゾル試料はSEM-EDXで、フロストフラワー・積雪試料は、イオンクロマトグラフィーなどを使用して、水溶性成分の組成分析を行う。本研究課題で得られた結果を総合的に比較・考察を進め、国内外の学会での成果、および、論文発表を行っていく。
|
| Causes of Carryover |
初年度に機材輸送費が予想以上にかかったこともあり、経費節約のため、初年度の観測終了時に、一部の機材を現地の倉庫を利用し保管したため、H.26年度の観測に使用する機材の輸送経費が節約できた（節約しなければ、輸送経費不足になった）。また、H.26年度は3月中に観測を終え、年度内に現地から国内への機材発送の予定だったが、観測地周辺の海氷流出が起こり、気温もフロストフラワー観測に適した低温条件が継続したため、観測期間を4月まで継続させたため、機材輸送費に相当する額の年度内施行を行わなかったため、次年度（H.27年度）への繰り越し分が発生した。
|
| Expenditure Plan for Carryover Budget |
H.26の残高分のほとんどは、グリーンランドから国内への機材輸送費に使用する。さらに、H.26年度分の残高（機材輸送分を除く）とH.27年度の助成金額を合わせ、分析にかかる消耗品、研究結果の相互比較・成果発表に向けた総合討論のための打ち合わせのための旅費、成果発表にかかる英文校閲料、論文投稿料に支出する予定である。
|
Research Products
(4 results)
