2014 Fiscal Year Research-status Report
「萌える」キャラクタの顔と声のデザインのための科学的設計指針の構築
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25560011
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| Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
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Principal Investigator |
山田 真司 金沢工業大学, 情報フロンティア学部, 教授 (10200742)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 萌え / アニメーション / ゲーム / キャラクタ / デザイン / SD法 / 印象評定 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
アニメ、テレビゲーム、マンガなどは、現在重要な輸出産業・文化として位置づけられ、「クールジャパン」コンテンツと呼ばれている。これらのコンテンツにおいて「萌え」というキーワードは重要な位置を占めている。本研究は、従来、制作者達のセンスや経験、勘に基づいて制作されていた「萌えキャラクタ」の顔及び声のデザインとその知覚印象との関係について、心理学的・工学的手法による実験研究で明らかにすることで、「萌えキャラ」のための科学的設計指針を得ることを目的とするものである。
「萌えキャラ」の顔デザインに関しては、現在までに、CGソフトを用いて、プロのデザイナに「萌える」顔および「美人」だが萌えない顔を作成させ、これらを基に様々なパラメータを変化させた顔を合成し、これらを用いた印象評定実験を行った。その結果、萌える顔及び美人顔の顔の構成要素のサイズ比を明らかにすることができた。
一方、「萌える」声については「おにいちゃん」という言葉を12人の声優が100通りの言い方で発話したアーカイブを用い、「萌え」の印象と発話音のパラメータの関係を調べた。その結果、基本周波数、スペクトル重心がともに高く、発話速度が少し速い発話が
「萌える」声であることが明らかになった。このことは発話者の声帯が未発達で声道長も短い、すなわちサイズが小さい発話者であることを示唆する証拠がある場合、「萌える」ことを意味する。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
「萌えキャラクタ」の顔デザインに関しては、現在までに「萌える」顔、および「美人」顔の様々な構成要素のサイズ比を具体的に求めることができた。例えば、目の横幅と縦幅の比、顔の横幅と縦幅の比、などである。また、具体的なコンテンツの「萌えキャラ」、「美人キャラ」の構成要素のサイズ比が、合致している例を挙げることができた。後は論文をまとめる段階に入っているのでこの面では予定より早く研究が進んでいる。
一方、声については、当初予定していた、「萌えない」声を収録することをとりやめ、アーカイブ内にある声を様々に分析合成し、知覚印象実験を行った結果、現在までに、基本周波数、スペクトル重心がともに高く、少し早口なしゃべり方の声が、「萌える」ことが示されている。以上のように、全体としては当初の計画以上に進展している。
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| Strategy for Future Research Activity |
「萌えキャラクタ」の顔のデザインに関しては、ほぼ実験研究が終了しているが、例えば目が大きなキャラクタばかり登場するコンテンツと、比較的目が小さなキャラクタが多く登場するコンテンツにおいて、「萌えキャラ」や「美人キャラ」のサイズ比が同じであるか、すなわち、文脈効果があるのかについて考察する。また、これらを総合して、最終年である本年度、原著論文にまとめる。「萌え声」に関しては、「おにいちゃん」という発話の基本周波数、スペクトル重心、発話速度などの物理パラメータを系統的に操作した合成音声を分析合成ツールSTRAIGHTを用いて作成し、これらの物理パラメータと「萌え」の知覚印象との関係について詳細かつ系統的に調べる予定である。これらにの成果についても論文にまとめる予定である。
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| Causes of Carryover |
順調に研究を進め予算を使用してきたが、少額（12,890円）の残余が発生した。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に、本年度未使用の12,800円とともに、使用する。
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Research Products
(11 results)
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[Presentation] 声による「ツンデレ」表現2014
Author(s)
高野佐代子, 山田真司
Organizer
日本音響学会2014年秋季研究発表会
Place of Presentation
北海学園大学豊平キャンパス（北海道・札幌）
Year and Date
2014-09-03 – 2014-09-05
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