2015 Fiscal Year Annual Research Report
社会への実践的還元を目指した日本語テクストの批判的談話分析基礎研究
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25580084
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
名嶋 義直 東北大学, 文学研究科, 教授 (60359552)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 批判的談話分析 / メディア・リテラシー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,日本語で書かれたテクストの,どこをどういうふうに読めば,そこに自然を装って組み込まれている「誰かの意図や実践」が見えてくるのかを明らかにし,それを社会に還元することで,市民のメディア・リテラシーの涵養に寄与するところにあった。 国際的な成果として,2013年には国際語用論学会でポスター発表を行った。なお,後日そこで交流した研究者とチームを組んで,2014年には共編著で『3.11原発事故後の公共メディアの言説を考える』(ひつじ書房)を出版した。2014年と2015年には,インドネシアで開催されたアジア未来会議でポスター発表を行い,ハノイ大学・シドニー工科大学・延辺大学で行われた日本語教育関係国際会議で口頭発表やパネル発表を行った。延辺大学の国際会議での発表は論文集に収録予定である。 国内においては,単著論文1本が『日本語語用論フォーラム』第1巻(ひつじ書房)に収録され,紀要論文を4本執筆した(うち1本は印刷中)。市民向けの研究成果公開として2013年には「国際シンポジウム 言語学者によるメディア・リテラシー研究の最前線―ポスト3.11の視点」を開催した。本シンポジウムの内容は現在書籍化される予定である。講演等は,2015年に日本科学者会議設立50周年記念行事国際シンポジウムと日仏会館で行われた「脅威の社会に服従していいのか? リスクの社会を受け入れていいのか? リスク・コミュニケーション コミュニケーションの危機を語ろう」において行った。後者のリスク・コミュニケーションに関するシンポジウムも書籍化の予定である。批判的談話分析と言語教育を結びつける取り組みも行い,2015年に日本語教育学会にて「これからの日本語教育は何目指すか - 民主的シティズンシップ教育の実践 -」というパネルセッションをドイツ在住日本語教育関係者と共に行った。国内口頭発表は7本である。
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Research Products
(13 results)