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2014 Fiscal Year Research-status Report

ネガティブインパクトの発生時期と就学・就業への影響

Research Project

Project/Area Number 25590240
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

松繁 寿和  大阪大学, 国際公共政策研究科, 教授 (50219424)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 平尾 智隆  愛媛大学, 学内共同利用施設等, 講師 (30403851)
井川 静恵  帝塚山大学, 経済学部, 准教授 (20461858)
Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywordsライフヒストリー / ネガティブインパクト / オーラルヒストリー
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、子供の頃の大きな不幸、例えば、親を失うことや家が破産するなどの深刻な事態はその後の人生を激変させるというライフヒストリーにおけるネガティブインパクトの問題を取り扱う。特に、阪神淡路大震災などの災害において親を失った子供たちと被災を免れた子供たちのその後を調査し、年少ほど外生的な負のショックが引き起こす影響が大きいとの仮説を検証する。
手法としては、オーラルヒストリーやキャリアヒストリーの調査方法を応用し彼らのライフヒストリーを聞き出すことで、不利な状態から容易に回復できない理由を探り、通常の調査では見逃がされがちな影響力のあるイベントや環境要因を捉え、それらが人々の人生を変えていく過程を学術的に明らかにする。
平成26 年度は、これまでに集められた情報を整理・検討するとともに、その結果に基づいて最終年度の調査に向けて調査の改善を検討した。また、助成期間終了後の調査継続の可能についても検討し、調査規模および調査体制のあり方についても議論を重ねた。
また、入手すべき情報に関してより深く掘り下げる必要のある点を整理し、聞き取りフォーマットの改善を検討した。一方、被災の影響とは別に社会の変化や経済環境の変化の影響が大きい点に注目し、個人を取り巻く状況の変化に関しても調査を進めた。マクロ的な把握ができるデータの分析と検討を行っただけでなく、政府や自治体の一般的な社会政策の影響も個人のヒストリーには影響をおよぼすことから、それらの変遷と当該地域にのみ特徴的な社会状況も検討した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

聞き取りを中心としたインタビューの推進に関しては、調査対象者の確保および継続的かつ定期的なインタビューの実施に関して予定通りに進まない点もある。また、彼らを取り巻く社会・経済環境の影響が大きく、個人の履歴だけでなく外的環境の変化に関する情報の入手と吟味が当初予想したよりも求められることが分かり、予定外の作業が必要となった。一方、それらを調べる過程で入手したデータ分析や質的情報の分析に関しては当初計画していた以上に研究を進めることが可能となった。

Strategy for Future Research Activity

個人に関しては聞き取り調査を継続し、現状とこれまでの変化を整理しヒストリーをまとめる。また、外的環境の変化に関してもヒストリーをまとめ、それらが個人に与えた影響を分析する。後者の分析は、個人のヒストリー分析とは独立して進められる部分も多いことから、災害後の社会・経済の復興過程の研究としてまとめる。さらに、助成期間終了後の調査の継続性に関しても検討する。

Causes of Carryover

聞き取りの継続が、住居の移動、スケジュール調整の困難さゆえに次年度に持ち越さなければならない状況が複数生じた。また、使用しているデータベースソフトのヴァージョンアップも予期したよりも遅くなったために当初の計画よりも予算の執行が遅れた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

持ち越された聞き取りを行うこと、また、回想的方法によって対象者数を補完する。データベースソフトおよび統計解析ソフトのヴァージョンアップを行う。

URL: 

Published: 2016-05-27  

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