2016 Fiscal Year Annual Research Report
General relativistic radiative hydrodynamic simulation by six dimensional photon Boltzmann equation
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25610044
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| Research Institution | Tomakomai National College of Technology |
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Principal Investigator |
高橋 労太 苫小牧工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (40513453)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅村 雅之 筑波大学, 計算科学研究センター, 教授 (70183754)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 輻射輸送 / ボルツマン方程式 / 一般相対論 / ブラックホール / 輻射流体 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の主目標は、湾曲時空における一般相対論的光子ボルツマン方程式（一般相対論的輻射輸送方程式）を直接数値計算するためのアルゴリズムを開発することである。そのために、非相対論的状況の数値計算で開発されたART法を、湾曲時空で使える形に拡張・改変し、全く新しいアルゴリズムを用いた数値コードARTIST（Authentic Radiative Transfer In Space-Time）を開発した。コードのテスト計算などは、回転ブラックホール時空であるカー・ブラックホール時空で行った。このコードは、以下の特徴を持っている。
１）因果律を保ちながら、光子の放射・吸収・散乱の効果を湾曲時空で計算することができる。
２）光学的に薄い状況下で、GR raytracingの過去の主要な研究結果を高精度で再現する。
３）運動量空間積分を直接数値計算することで、光子散乱における空間の異方性の効果を取り入れることができる。
４）長時間の数値シミュレーションを行っても、エネルギー・運動量の保存が高精度で保たれている。
これらの特徴は、どの一つをとっても過去の方法では実現が不可能なものであるので、ARTISTコードのみで解くことができる動的な光子輻射場に関する問題が数多く存在し、それらの具体的な計算結果を得ることができた。上記の湾曲時空における動的な光子輻射場を解く際の最も困難な部分（過去の多くの研究が解くことができなかった部分）は、ARTISTコードで用いられているアルゴリズムにより、全て解決することができたので、その意味で、本研究の主要な研究目標は達成できたと考えている。本研究では、流体は仮定したものを用いたが、アルゴリズム自体は動的な流体計算と簡単に組み合わせることができる形で作られているので、その方向への拡張も可能であると思われる。本研究の結果は、査読付き論文などで公表済みである。
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