2013 Fiscal Year Research-status Report
焦点接着斑を介した単一細胞との力学的な双方向マイクロインターフェースデバイス
Project/Area Number |
25630094
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
南 和幸 山口大学, 理工学研究科, 教授 (00229759)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 克也 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 講師 (10403651)
中島 雄太 熊本大学, 自然科学研究科, 助教 (70574341)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | バイオメカニクス / バイオMEMS / 微小構造体 / マイクロマシニング |
Research Abstract |
これまでの研究成果である細胞伸展マイクロデバイスを発展させてマイクロインターフェースデバイスを実現するための改良構造および製作プロセスの全体設計を行った。シリコーンゴム膜とマイクロマーカーの構造と製作方法を複数立案し、これにより開発すべき製作プロセスと構造を決定した。また、シリコーンゴム構造体とマイクロマーカーの試作検討・評価を迅速に行うための簡易マイクロデバイス構造、ならびに製作プロセスの設計を行った。実際に試作を行い、製作プロセスの妥当性、およびプローブによるシリコーンゴム構造体の変形・可動を確認できた。 極薄シリコーンゴム形成プロセスの条件検討を行うと共に、シリコーン構造体の有限要素法による解析手法についても検討・確立を行った。極薄膜の形成プロセスにおいては、一般のコーティング技術では更なる薄膜化が難しく、更なる検討を進める一方で、異なる手法の検討も必要があることが分かった。 マイクロマーカーの製作には、厚膜レジストを用いた手法の検討を行った。マイクロマーカーとして、直径2μm、高さ2μmの円柱を100μm間隔で配列させるプロセスの検討を行った。製作過程で基板表面の性状変化・汚染等によりマイクロマーカーを基板上に残存させることに問題を抱えた。基板洗浄法の改善・新規な洗浄方法の導入により改善することが出来たが、まだ歩留まりが不十分で有り、更なる改善が必要であることが分かった。次に、形成したマイクロマーカーをシリコーンゴム構造体に包埋させる事を試みた。試作の結果、シリコーンゴム構造体にマイクロマーカーを包埋させることが出来、シリコーンゴム構造体の変形によりマイクロマーカーも変位することが確認出来た。しかし、マーカーの蛍光強度が弱くて視認性が低いため、蛍光強度を強くするために円柱の高さを高くすると共に、蛍光強度の強い蛍光ビーズの採用が重要であることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
厚膜レジストによるマイクロマーカー製作プロセスの不具合対策に時間を取られ、蛍光ビーズを用いたマイクロマーカー製作の実際の製作・評価の着手することが遅れてしまった。また、シリコーン極薄膜の製作においても、新規なプロセスの検討・評価に着手することが出来なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
蛍光ビーズのマイクロマーカーの製作、およびシリコーン極薄膜の製作の予備実験は進んでおり、製作に必要な装置・機具類も設計済みであるので、実験に参加する学生の人数を増やして、複数の研究項目を並行して進めることにより遅れを取り戻す予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
差が生じた理由は、当該年度に開始するはずだった実験に着手出来ず、それに必要で最適な実験器具を選定出来なかったためである。 購入すべき実験器具の選定は済んでおり、次年度に速やかに予算執行をする予定である。
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