2013 Fiscal Year Research-status Report
巨大ジストロフィン遺伝子に内在する非ジストロフィン遺伝子のクローニング
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25670480
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
松尾 雅文 神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 教授 (10157266)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ジストロフィン遺伝子 |
Research Abstract |
非ジストロフィン遺伝子の全長cDNAのクローニング これまでのDMD症例の詳細な解析結果と多数のジストロフィンmRNA解析結果からジストロフィン遺伝子の中央部に独自のプロモーターと終止コドンを有するmRNAの存在が強く示唆されている。その示唆に基づき新しいmRNAの断片配列を入手し、その断片配列を手懸りとして転写産物の全長を明らかにした。現在明らかにした全長cDNAからは、一部ジストロフィンの配列と重なり、3’末端領域の配列が全く異なる新規ジストロフィン遺伝子産物と確認された。 新規mRNAにコードされたタンパク解析 明らかにした塩基配列をもとに新規mRNAにコードされたタンパクのアミノ酸配列を明らかにした。そして、このタンパクのジストロフィンとは異なる新規配列部位を特異的に認識する抗体の作製をはかった。ペプチドを合成し、それを免疫源としてウサギに投与したところ、特異的抗体と考えられる抗体の作製に成功した。そして、得られた抗体を用いて、タンパクの発現組織などを免疫染色し、その特異性などについて検討を加えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに知られていないジストロフィン遺伝子から転写された新規cDNAの全長クローニングに成功するとともに、それにコードされたタンパクを特異的に認識する抗体の作成にも成功した。こうしたことから、本研究はその成果の成就に向けて、大きく前進した。
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Strategy for Future Research Activity |
作成した抗体を用いて、組織での存在様式あるいは血中濃度などを解析し、明らかにしたタンパクの生理学意義を明らかにする。そして、デュシェンヌ型筋ジストロフィーの非骨格筋症状の発症機序などの臨床的意義を明らかにする。最終年度に鑑み、その成果を一流雑誌に投稿する予定である。
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