2013 Fiscal Year Annual Research Report
当事者のエンパワメントによる自立支援と山谷地域の共生のまちづくりに関する研究
Project/Area Number |
25705016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Research Institution | Tokyo Jogakkan College |
Principal Investigator |
義平 真心 東京女学館大学, 国際関係学部, 講師 (10415367)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 貧困・公的扶助 / 山谷地域 / 簡易宿泊所 / エンパワメント |
Research Abstract |
本研究は、地域問題の解決を目指し、生活困窮者の自立支援のためのエンパワメント、そして地域力を高めるため地域の主体間の信頼関係を強くするコミュニティエンパワメントを主眼とした「共生のまちづくり」の実現を目的としている。 当初の研究計画のまちづくり関係の話し合いから発展的に変更し、山谷地域に関連する支援団体(中心:NPOきぼうのいえ山本雅基)と台東区にある旧東京北部小包集中局跡地を対象とした再開発計画の話し合いを行っている。あしたの山谷を考える会の立上げから、「ハートウェアタウン山谷」プロジェクトとし、企画会議を定期的に打ち合わせを行い、従来の再開発とは違い、既存の市街地(山谷地域)との関係性を重視し、社会的包摂(ソーシャルインクルージョン)をテーマとした再開発計画を目指している。元受刑者の社会復帰を目指すマザーハウスを含め、社会的弱者の住まい、仕事、暮らしをどのように支えていけるか、いかに彼らの自立的な生活を実現できるか模索している。そして山谷地域の中心部ともいえるいろは会商店街周辺の活性化も視野にいれ、今後も話し合いを続ける。 また、簡易宿泊所の運営に伴い地域の簡易宿泊所の経営者、管理人とも山谷地域に必要と思われる運営に在り方、支援の在り方について話している。まだ個々に話しかけている段階ではあるが、今後の発展の可能性を模索している。 更に、上記と並行して平成26年度の研究で中心となる福祉宿の開設準備を行っている。簡易宿泊所の長期滞在者を対象とした面接調査の結果を活かし、より衛生的な状態を保ち、コミュニケーションをとりながら生活の質の満足度をあげる福祉宿の開設を目指している。現在改修工事に伴い、入居候補者のヒアリングを行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
26年度の研究で中心となる福祉宿の開設の下準備にかなり時間がかかったこと、また、まちづくりの話し合いが転じて再開発計画プロジェクトの話し合いとなり大規模化としたことがが大きな原因である。昨年度予定していた海外研究を6、7月頃に行う予定となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き再開発プロジェクトの話し合いを続ける。 また、これからの簡易宿泊所のあり方を模索するために、新しいビジネスモデルともなるように滞在者の生活の質を重要視した福祉宿の運営を開始、地域との関係性も重視しつつ生活満足度を高め、より自立的な生活を実現するよう運営ししていく。それに伴う面接調査を行っていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
26年度の研究で中心となる福祉宿の開設の下準備にかなり時間がかかったこと(科研費と関連しない改修に関する費用の遣り繰りや運営の実施体制等の問題から相次ぐ変更を余儀なくされ、難しい状況にあった)、まちづくりの話し合いが再開発計画プロジェクトの企画実施に発展的に変更、大規模化したこと等あり、当初の予定通りに研究計画を実施することが困難であった。 昨年度予定していた海外研究を6、7月頃に行う予定となっている。現在現地NPOと交渉中であり、二回に分けて行う見通しとなっている。 現在、福祉宿の開設・運営開始の目処が立ち、今年度の研究の中心とするための滞在者の生活満足度に関する面接調査の実施に関しても実施可能となった。 また運営が落ち着いた時期に昨年度予定であった海外研究を行う予定であり、今年度二回に分けて行う予定である。 また、今年度後半は学会発表、論文作成に力をいれる。
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