2014 Fiscal Year Annual Research Report
当事者のエンパワメントによる自立支援と山谷地域の共生のまちづくりに関する研究
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25705016
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Research Institution | Tokyo Jogakkan College |
Principal Investigator |
義平 真心 東京女学館大学, 国際関係学部, 講師 (10415367)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 貧困・公的扶助 / 山谷地域 / 簡易宿泊所 / エンパワメント |
Outline of Annual Research Achievements |
アメリカで発祥した排他的ゾーニングへの対策として打ち出されたInclusionary zoningに関する歴史的背景、ヨーロッパを中心とする国際的な展開、そして各自治体の裁量に任されているアメリカの現状について調査を進めている。アメリカ視察ではサンフランシスコのMayor's Office of HousingのInlusionary zoning担当者へのインタビューやUC Davisで教鞭をとりAffordable Housing推進の活動家でもあるRob Wiener氏のインタビューを受け、地価の高騰を受けた対策や州と基礎自治体においての住宅政策に関する相違等の点を含めた現状、考察をまとめている。 その他アメリカ視察では非営利開発業者(Non-profit Developer)のInclusionary housingの取組、現地視察を行い、同団体が貧困地域のアルコール依存症ホームレス生活者を対象とした施設についての資料を提供を受け、報告書としてまとめている。 アメリカ視察を鑑みて、実際に山谷地域における合意形成のまちづくり、そして地域社会への貢献を趣旨とした、企画・実行する組織としての非営利開発業者の必要性を感じ、有志での会合を定期的に持ち始めている。一般住民、簡易宿泊所の経営者、商店経営者、支援団体、住宅開発業者を含めた非営利団体の設立を目指している。 その他山谷地域でのフィールドワークでは主に生活保護受給者、一部行き場を失った方たちの滞在する宿泊所(福祉宿)の運営、一般宿と福祉宿における清掃の仕事を通した就労支援を継続して行っている。加えて、運営開始から1年になるのを迎え、面接調査の質問項目を検討している段階である。 学会発表ではないがTokyo Transitionsの「オルタナティブな実践」のセクションで研究活動の発表をしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
計画段階で想定していた支援の専門スタッフが体調不良により実務につくことができず、代替するスタッフを探すのに時間がかかった。 また、実際の運営上の問題として、通常は簡易宿泊所では受け入れない様々な問題(例、発達障害、アルコール依存症、認知症、統合失調様の妄想の症状等)を抱える入居者を受けて入れている関係上、研究者自身も含めた想定より少ないスタッフでの施設管理、生活相談、支援活動の対応に追われることとなり、計画よりも面接調査が遅れている。また、海外研究に関してもその現状を受けて進捗が滞っている。 平成27年5月より支援専門のスタッフが従事することになり、状況は改善する見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
上記にも記載したが、本年5月より支援専門のスタッフが従事することになり、現在支援体制を見直しているところである。管理、清掃の業務と離れて支援専門の配置し、6月よりは生活相談の時間を定期的に持ち、毎週木曜日には全スタッフでケースカンファレンスを行い情報共有すること、また支援専門スタッフを通して、必要な人には介護認定を受け、介護に繋がるようにし、既存の支援システムにも繋げられるよう活動する。それらの支援体制の改善に伴い、面接調査の計画を再検討し、実施していく予定である。 海外調査の関係では、非営利開発業者の設立を目指している有志の中で、主に支援に関わるスタッフと住宅開発業者を中心に、ホームレス生活者を受け入れている施設の現地視察を行うよう計画している。 また、平成27年度より東京大学大学院都市工学研究科地域デザイン研究室の協力研究員となることを受けて、海外調査のレビューを受け、論文又は報告書の形での発表を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
計画段階で支援専門スタッフとなる予定だった人が体調不良により実務につけない状態であったことにより、当初、支援専門スタッフの人件費に想定していた費用にずれが生じじ、更に支援体制を含めた福祉宿の運営に困難を生じた。また、通常は簡易宿泊所では受け入れない様々な問題(例、発達障害、アルコール依存症、認知症、統合失調様の妄想の症状等)を抱える入居者の支援、対応に想像以上に時間がかかったことにより計画全体が遅延している。 結果、面接調査が遅れており、それに充当していた費用にも相違が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年5月より、支援専門のスタッフを置くことにより、計画全体の遅れを取り戻すよう状況改善を図っていく予定である。尚これに伴い、支援専門スタッフに対する人件費を充当している。 さらには、遅れていた面接調査も順次実施していくことで経費使用状況の改善を図るものとする。
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Remarks |
Tokyo Transitionsでは「山谷地域の簡易宿泊所(一般宿+福祉宿)」の発表を行った。
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Research Products
(1 results)