2013 Fiscal Year Annual Research Report
超音速ガスジェットレーザー分光法を用いた新しい電磁モーメント測定手法の確立
Project/Area Number |
25707022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
園田 哲 独立行政法人理化学研究所, 仁科加速器研究センター, 仁科センター研究員 (60525583)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 低速RIビーム / ガスセル / レーザー核分光 / ガスジェット / パラサイト実験 |
Research Abstract |
平成25年度は理化学研究所仁科加速器研究センターにおける低速RIビーム実験施設(SLOWRI)建設と相互並行して本研究テーマであるガスジェットレーザー分光実験の準備をさらに高度な実験環境に整えて進めることができた。具体的には1.新しいイオン化分光用レーザー(高繰り返し、高出力レーザー)を導入整備した。これに関わる制御プログラム、安全面を最重視したインターロックシステムを構築した。2.レーザー実験室から放射線管理区域へレーザービームを輸送するための光路系整備、その予備実験の開始。3.ガスジェットレーザー分光を実行するための基幹装置であるガスセルおよび差動排気系、デグレーダー装置の完成。4.アルゴンガスサーキュレーションシステムの完成。を達成した。 SLOWRIが完成したことにより当研究テーマの実験は、当研究のために申請して得られたビームタイムに限らず加速器運転時間で他の実験ユーザーが使用する主ビームから質量数およそ±5逸れた未使用RIビーム(極希少RIが依然多くある)に対してもレーザー共鳴イオン化分光実験を適用できるようになる。今後コミッショニングを通してオンライン実験へ進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
低速RIビーム実験施設(SLOWRI)建設がはじまり当初使用予定のレーザーシステムよりさらにアップグレードされた形で実験できるようになった。当実験は加速器運転期間中にパラサイト的にRIビームを使用できるのでビームタイムの制約によらず実験を進められる見込みである。βカウンターおよびテープ輸送装置の配備は遅れているがすでに完成された装置を移設するのみであり今後の体制に大きな影響はないと思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
オンライン実験で分光対象のRIビームが当装置に入った際に確実に測定できる体制を完成させる。コミッショニング実験を通して、はじめに核磁気モーメントが既知の核に対してガスジェットレーザー分光実験を行い核磁気モーメントを測定・導出して装置全体の信頼度・精度を精査する。その後核磁気モーメントが未知の不安定核測定へ挑む。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初使用予定の励起光源がエキシマレーザーから固体YAGレーザーへ変更したのでエキシマレーザーに使用するためのガス購入費は今年度未使用になったため。 次年度への繰り越し分はYAGレーザー維持管理費用に使用する。
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[Presentation] 高繰り返し率注入同期チタンサファイアレーザーの放射性核種分光分析への応用2013
Author(s)
足立義貴,富田英生,Volker Sonnenschein,高塚卓旦,古田雄仁, Sebastian Raeder,Thomas Fischbach,Amin Hakimi,Johannes Rossnagel,Klaus Wendt,Norbert Trautmann,能任琢真,井口哲夫,園田 哲,和田道治
Organizer
第74 回応用物理学会秋季学術講演会
Place of Presentation
同志社大学京田辺キャンパス
Year and Date
20130916-20130920
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