2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of gas hydrates research using terahertz technologies
Project/Area Number |
25709091
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
竹家 啓 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70515874)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | メタンハイドレート / テラヘルツ波技術 / 自己保存効果 / 誘電特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では次世代の天然資源として期待されるメタンハイドレートに代表されるガスハイドレートに対する新たな分析方法としてテラヘルツ波技術を用いた方法の確立を目指した。 メタンハイドレートは日本近海を含めた世界各地に賦存しており、次世代のエネルギー資源とも呼ばれている。とりわけ資源の少ない日本にとっては、期待の大きい材料である。しかしながら、メタンハイドレートを含めたガスハイドレートは様々な研究者が様々な方法で分析を行っているが、いまだに解明されていない現象がいくつか存在する。そこで、本研究ではテラヘルツ波技術を利用した新しい観測手段を確立することで、これまで未解明であった現象の解明を目指した。 メタンハイドレートには自己保存効果と呼ばれる異常安定性が存在する。これは熱力学的に不安定な温度圧力領域において長時間分解しない現象のことである。材料を取り扱う上で生成、分解といった動的なプロセスは熟知しておかなければならない基本項目であるが、この現象の解明はなされていない。現象に過冷却水の関与が示唆されているが、この過冷却水の検出について決定的な報告がなく、定性的、定量的な議論が未だなされていない。そこで、水の液相と固相で吸光度の著しくことなるテラヘルツ波を用いた計測を行った処、自己保存効果が観測される温度圧力領域において吸光度の大きな上昇を観測した。さらに吸収モデルを用いた分析から、数パーセントの液体の水が存在することが算出され、さらに追加実験からも過冷却水の存在を示すデータが得られた。この発見によりメタンハイドレート分解メカニズムの解明に大きく近づいたと思われる。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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