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2013 Fiscal Year Research-status Report

水田におけるバイオチャー施用がメタン発生に与える影響の評価とメカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 25740032
Research Category

Grant-in-Aid for Young Scientists (B)

Research InstitutionEhime University

Principal Investigator

当真 要  愛媛大学, 農学部, 助教 (10514359)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
KeywordsBiochar / 水田 / メタン / 亜酸化窒素 / 玄米収量
Research Abstract

愛媛大学農学部附属農場において、水田からのCH4およびN2O発生に与えるBiochar(竹炭)の施用効果を圃場条件下で調査した。2012年11月にBiochar(2000kg/ha)の施用の有無で2処理区を3反復で設け、2013年5月にそれら2処理区それぞれに化学肥料と有機肥料施用の2処理区を設置し計4処理区とした。CH4及びN2O発生量の調査はクローズドチャンバー法を用いて2012年11月以降10日~2週間に一回の頻度で行った。収穫時に坪刈りを行い整玄米収量を調査した。
年間のCH4発生量は化学肥料区で261kgC/ha、有機肥料区で241kgC/ha、Biochar+化学肥料区で254kgC/ha、Biochar+有機肥料区で262kgC/haとなり、処理区間に有意な差は見られなかった。年間のN2O発生量は化学肥料区で-0.10kgN/ha、有機肥料区で0.28kgN/ha、Biochar+化学肥料区で-0.22kgN/ha、Biochar+有機肥料区で0.15kgN/haとなり、有機肥料の施用で有意にN2O発生量が増加していた(P<0.05)。一方で化学肥料区および有機肥料区へのBiochar施用で平均0.12kgN/haのN2O発生量が減少していた。畑土壌ではBiocharの施用がN2O発生量を減少する事象が知られており、水田でもBiocha施用でN2O発生量の可能性がある。整玄米収量は化学肥料区で468kg/10a、有機肥料区で424kg/10a、Biochar+化学肥料区で477kg/10a、Biochar+有機肥料区で408kg/10aとなり、有機肥料区で有意に整玄米収量が低下した(P<0.05)。水田へのBiocharの施用は玄米収量を維持しつつ、Biochar炭素の投入とN2O発生量の減少が期待でき、水稲栽培が地球温暖化に与える影響を緩和できる可能性がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

圃場条件下におけるBiochar施用がCH4およびN2O発生に与える影響について、当初の予定通り処理区を設置し、年間を通して継続したガス発生のモニタリング、および水稲の生育・収量調査を実施することが出来、評価を行う上で十分なデータを得ることができた。一方で、当初予定してた適正なBiochar施用量を検討するポット試験は、供試土壌および栽培環境の影響で稲の生育が不十分となり、解析に用いる事ができるCH4発生量および水稲の生育データを得ることができなかった。

Strategy for Future Research Activity

2014年度については、圃場実験においてはBiocharを施用の2年目のモニタリングを行い、Biocharの施用がCH4やN2O発生に与える影響について、年次の違いに影響されないより確実な成果を得る。
2013年度に実施予定だったポット試験が失敗したことをふまえ、2013年度の冬期間にポット試験を実施していた野外実験施設の環境および設備の整備をおこった。このことにより水稲栽培に適切な環境が整ったことから、2014年度は2013年度のポット試験の再試験に加え、予定していたBiocharと稲わらの組み合わせ効果についてのポット試験を実施する。
上記に加え、風乾土土壌を用いた実験室での培養実験を行い、Biochar施用が土壌からのCH4およびN2O発生に与える影響について調査する。この培養実験により土壌環境に対するBiochar施用の影響を明確にし、ポット試験の結果と組み合わせる事でBiocharの施用が土壌および水稲それぞれに与える影響の大きさについて明らかになることが期待される。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

24万円を計上していた土壌採取器具一式について、科研費申請から採用までの期間に使用されなくなった消耗品をもらい受けることができそのぶん余剰金が生じたため。
採用決定時に当初申請していた予算額より減額されており、その補充としてガス採取関係および分析関係の消耗品として使用する予定。

  • Research Products

    (2 results)

All 2013

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 竹炭および牛糞堆肥等の有機巣物施用が水稲生育と収量に与える影響2013

    • Author(s)
      三宅由美菜、上野秀人、当真要、石岡基
    • Organizer
      日本農作業学会四国支部会
    • Place of Presentation
      近畿中国四国農業研究センター
    • Year and Date
      20131128-20131129
  • [Presentation] 耕起回数と肥料の種類が水稲の生育・収量および水田のメタン発生に与える影響2013

    • Author(s)
      大森信吾、丸山明日香、当真要、上野秀人、永田修
    • Organizer
      日本農作業学会四国支部会
    • Place of Presentation
      近畿中国四国農業研究センター
    • Year and Date
      20131128-20131129

URL: 

Published: 2015-05-28  

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