2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25740040
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
宮崎 健輔 北見工業大学, 工学部, 助教 (50636610)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 可視光酸化生分解 / プラスチック / 酸化促進剤 / 増感色素 / ポリエチレンオキシド |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年の結果を踏まえ、ポリプロピレンおよびポリエチレンと同様の酸化分解機構を持ち、分子量測定が比較的容易なポリスチレン(PS)を用い、二酸化チタン/銅フタロシアニン(CuPc)/ポリエチレンオキシド(PEO)/リノール酸メチル(ML)塗布型酸化促進剤による可視光分解(低分子量化)について、より詳細に研究した。その成果を国際学会であるThe 10th SPSJ International Polymer Conference(Tsukuba, Japan, 2014, Dec.)および全国大会である第63回高分子学会年次会およびマテリアルライフ学会第25回研究発表会にて発表を行った。また、酸化亜鉛/CuPc/PEO/ML塗布型酸化促進剤を用いた場合でも、可視光照射下でPSに対して高い酸化分解効果が得られたことを見出した。これらの結果を第63回高分子討論会にて発表した。今年度の計画に基づき、可視光塗布型酸化促進剤を用い光酸化分解したサンプルについて生分解試験を行ったところ、低分子量化したPSの生分解に成功し、結果を第64回高分子学会年次会にて発表することが確定している。今年度までの結果より、塗布型の酸化促進剤で問題であった材料内部への浸透効果をML添加より改善し、自然環境下での光エネルギーを有効に利用するために光触媒に増感色素であるCuPcを組み合わせることで可視光酸化-生分解プラスチックの開発に成功した。他のプラスチックへの応用として、紫外光型酸化促進剤にMLを加え用いることで、ポリ塩化ビニルの脱塩素化や繊維強化プラスチックに使われる不飽和ポリエステルの光分解に使用できることも見出した。その結果を学術論文J. Appl. Polym. Sci., 131, 18, 40760 (1-7)およびJ. Polym. Environ., 22, 4, 494-500に発表している。
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Research Products
(7 results)