2014 Fiscal Year Research-status Report
ミネラル欠乏が老化を伴う炎症性疾患に及ぼす影響と防御機構の解明
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25750057
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
井上 博文 東京農業大学, 応用生物科学部, 助教 (10639305)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 老化 / 酸化ストレス / オートファジー |
Outline of Annual Research Achievements |
2年目の研究計画として、培養細胞試験を用いて【ミネラル摂取不足が老化を伴う炎症性疾患の発症状態を増悪する】という不透明なポイントをより詳細に明らかにするために培養細胞を用いた試験を遂行した。 二年次計画案として、初年度に鉄欠乏時において変動したタンパク質群が偽陽性か否かについて鉄キレート剤を用いてた培養細胞試験および動物組織を用いて検討を行った。しかしながら、すべての候補タンパク質群に影響が認められなかった。そこで方向性を変え、以下の研究を行った。 これまでに鉄欠乏時において肝臓中および血中脂質過酸化量が増大することを報告している。そこで鉄キレート剤を用い、タンパク質の酸化状態について解析を行った。結果、マウス心臓および鉄キレート時において酸化タンパク質が著しく増大することを明らかにした。また、その生体防御機構としてタンパク質分解機構の一つであるオートファジーが活性化することを明らかにした。現在、その詳細な分子機構について検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度に候補として得られたタンパク質群が偽陽性との結論に至ったことから実験計画を変更せざるを得なくなったことから若干の遅れが生じてしまった。 しかしながら、過去の研究を踏まえ、鉄欠乏時に酸化ストレスが上昇する一旦を明らかにできたことから最終年度は、その詳細な分子メカニズムを明らかにすることを最優先事項とする。
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Strategy for Future Research Activity |
二年次において鉄欠乏時にタンパク質分解機構が活性化することで酸化ストレスに対応していることが明らかとなった。本現象については動物試験および培養細胞試験において再現性が幾度と得られている。そこで本年度は、これが鉄欠乏時だけに得られるのか?それとも銅や亜鉛欠乏時において認められるのかを明らかにしていくことを目的とする。
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