2013 Fiscal Year Research-status Report
戦前期日本の女子体育関連イメージに関する歴史的研究
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25750300
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
春日 芳美 (春日 芳美) 大東文化大学, スポーツ健康科学部, 講師 (20645303)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 女子体育史 / 女性競技者 / 女性体操教員 / イメージ比較 |
Research Abstract |
平成25年度は、ほぼ当初の計画通りに研究を進めることができた。 まず、研究成果の国外への発信を目指すという点については、これまで行ってきた明治・大正期の女子体育に関する研究成果をInternational Society for the History of Physical Education and Sport(ISHPES)において口頭発表し、それらをまとめたものをThe International Journal of the History of Sport(IJHS)に論文として投稿しており、現在査読中である。 また、今年度から新しく取り組む研究として、女性体操教員と女性スポーツ選手のイメージ対比を行った。明治後期に養成がはじまった女性体操教員は、女性が運動を行うことが作法や美意識と対立することや、服装の問題、高学歴女性が職をもつということに対する批判的見解などによって、批判的に取り扱われる傾向にあった。その後、大正期には女性競技者が雑誌のグラビアを飾るようになるなど、女性が運動をするということに対して肯定的な見解がみられるようになった。しかし、史料を読む限りでは女性競技者が肯定的に捉えられてゆく一方で女性体操教員の評価は低いまま留められたように考えられる。この要因として、女性教員に対する社会的評価や、女性スポーツと新聞社の関係など様々なものが考えられるが、現在も考察を継続中であり、この成果は次年度(平成26年度)に行われる国際学会で発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究成果を国外の学術雑誌で公表するという計画については、査読の結果がまだ出ていないものの、当初の予定通り投稿できいる。 また、女性体操教員と女性スポーツ選手のイメージ比較についても、史料の収集はほぼできており、考察についてはまだ途中であるものの、途中経過を国際学会において発表予定である(発表については申込み済み)。 以上のことから、本研究はおおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度はおおむね当初の計画通りに研究が進展したこともあり、今後とも研究計画に沿って研究を進めていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
設備・備品として購入予定であった資料(女性史、体育史、思想史)について、今年度は購入を行わなかったため、次年度使用額が生じた。 当初の予定通り、設備・備品として資料を購入する費用として使用する予定である。
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Research Products
(2 results)