2016 Fiscal Year Annual Research Report
Developing and Applying Motivational Strategies: Qualitative Research
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25770217
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
田中 博晃 近畿大学, 薬学部, 講師 (80441575)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 内発的動機づけ |
Outline of Annual Research Achievements |
質的研究を用いて,動機づけを高める方略の開発を行った。特に英語が苦手な学習者からデータ収集を行いSCQRMを使ったM-GTAを用いた自由記述データの分析の結果,英語が嫌いで習熟度の低い学習者の意識の根底には,自分自身の英語力不足の実感があり,それにやる気を削ぐ要因が加わり,嫌気や苦手意識が生まれることが示された。これを自己決定理論の3欲求の枠組みに当てはめると,苦手意識が有能感の欠如につながると考えられる。そこで有能性の欲求を満たす介入として,目標達成型の学習活動を動機づけを高める方略として設定した。これは授業の最初に到達目標を明確に設定し,それを学習者が授業終了時に達成することで,有能感を獲得できるように設計した方略である。また質的研究の結果から,周りからの孤立も学習者にとっては動機づけを下げる要因であることが分かった。そこで協同学習を取り入れることで,孤立感を軽減する試みも行った。ここでは,この方略を目標達成型の協同学習と呼んだ。 次に,目標達成型の協同学習の効果検証を大学生を対象に行った結果,自律性,有能性,関係性の3つの欲求を満たすことができ,英語授業レベルの動機づけを高め,学習活動の取り組みも向上させることができた。調査協力者の中から,動機づけの低い学習者をピックアップし,それらの学習者への効果も検討した。その結果,より高い動機づけを高める効果が確認された。
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Research Products
(5 results)