2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25770291
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Kyushu Historical Museum |
Principal Investigator |
岡寺 良 九州歴史資料館, その他部局等, 研究員 (70543693)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 遺跡踏査・調査 / 石造物調査 / GPS計測 |
Research Abstract |
平成25年度は研究の初年度であることから、まずは研究に必要となるPC,GPS,デジタルカメラ等の機器を購入して研究環境を整えた。 その上で、寺院遺構・信仰遺跡から脊振山信仰の実態を明らかにするという研究目的達成のため、脊振山系の山岳霊場遺跡の一つ、福岡市西区今宿上ノ原所在の鉢伏山金剛寺跡の現地調査を行い、遺構平面図を作成すると共に、遺跡にある五輪塔などの石造物の実測調査を行い、その成果を『九州歴史資料館研究論集39』に公表した。また、同じく脊振山系に位置する脊振山上宮東門寺跡及び中宮霊仙寺跡にて採集している遺物の実測作業を進めた。 さらに、脊振山に関連する山岳霊場遺跡として、書写山円教寺(兵庫県姫路市)、首羅山遺跡(福岡県糟屋郡久山町)、平山寺跡(福岡県宮若市)、英彦山(福岡県田川郡添田町)の現地調査を行い、脊振山との比較対照作業を行った。その中で、平山寺跡に関しては、現地調査の成果を公表すると共に、英彦山に関しては、英彦山に伝わる山の立体模型である「彦山小形」に関する調査を行った成果を公表した。 また、研究に関連する学会への参加として、九州山岳霊場遺跡研究会、日本山岳修験学会等の学会に参加し、最新の研究動向等の情報を取得すると共に、山岳遺跡の研究者に指導を仰ぎ、関連情報の取得にも努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画にあげていた脊振山系稜線上の踏査については、山頂周辺を行ったのみで、当初の計画からはまだ進んでいないといえるが、GPSの信頼度を確認するためにまずは試行錯誤を行ったためであり、機器の有用性について十分確信を得たため、26年度以降は、25年度および26年度の計画分の踏査を行いうると考えられる。 また、脊振山系周辺の山岳霊場遺跡の踏査は26年度以降の計画であったが、それを前倒しして、鉢伏山金剛寺跡の調査が完成したため、稜線上の踏査で行い得なかった分の作業量を十分補っているといえよう。 関連遺跡との比較対照作業、採集遺物の実測等の調査データ作成については、計画通り遂行しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度は、まだあまり行い得ていない脊振山系稜線上の踏査を積極的に進めることとする。踏査を行う上では、山岳信仰遺跡研究者の山本義孝氏(静岡県袋井市教育委員会)、山寺遺跡研究者の藤岡英礼氏(滋賀県栗東市教育委員会)、山城研究者の下高大輔氏(滋賀県彦根市教育委員会)に現地指導を仰ぐ予定である。 脊振山系の周辺山岳霊場遺跡の調査としては、糸島地域の山岳霊場遺跡(雷山千如寺・染井山霊鷲寺)などの現地踏査、福岡県立糸島高等学校所蔵資料調査などを進める予定である。 また、関連遺跡では、豊後六郷山、豊前英彦山、大隅霧島岳との比較対照作業、調査において採集した遺物の実測等の調査データ作成については、当初の計画通り、推進していくこととしたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究内容について、その内容を当初計画と順番を入れ替えたため、研究における指導助言にかかる人件費及び旅費が、当初計画よりも少額となったために次年度使用額が生じた。 次年度繰越分については、研究における指導助言にかかる人件費及び旅費として執行する予定である。
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Research Products
(3 results)