2016 Fiscal Year Annual Research Report
a study of the development of Deliberative Democracies in Canada
Project/Area Number |
25780108
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Research Institution | Aichi University |
Principal Investigator |
岡田 健太郎 愛知大学, 法学部, 准教授 (50641255)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 市民参加 / 王立委員会 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は、カナダにおける市民の政治参加の構造と由来について、イギリスを中心とする旧英領諸国を中心にみられる独立調査委員会制度・王立委員会制度に注目して分析を進めることにある。今年度は本研究期間の最終年度であることから、収集した資料の整理と研究のとりまとめを中心に研究活動を行った。 夏季休業期間中には現地調査と資料調査も行った。独立調査委員会制度・王立委員会制度における市民の政治参加の構造については、本研究期間中にすでに論文を公表し一定の成果を得たと考えているが、今回の現地調査においては、当該論文執筆中に見出された不明点や疑問点を解消することを目的として、関係者や研究者への再度のインタビュー調査も実施した。 また、今回の現地調査では、現在行われている選挙制度改革の動向について、関係者にインタビューするなどした。カナダでは、現在の政権が選挙に際して、市民参加による現行選挙制度の分析と、その結果としての選挙制度改革の可能性を示唆する公約を提示していた。カナダにおいては選挙制度改革とその際の市民参加の強調というのは、これまでたびたび示されてきた政治的争点であり決して新しいものではないが、現政権においては制度改革担当大臣を置くなど、それなりの本気度があるとされていた。現地調査では、連邦下院議員主催の会合に参加するなどしてその動向について考察する機会を得ることができた。
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