2016 Fiscal Year Annual Research Report
Consensus Building on Use of US Military Bases in Japan during the Cold War: The Development of US-Japan Alliance as a Regional Security System
Project/Area Number |
25780125
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Research Institution | International Research Center for Japanese Studies |
Principal Investigator |
楠 綾子 国際日本文化研究センター, 研究部, 准教授 (60531960)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 日米安全保障条約 / 在日米軍基地 / 芦田均 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、夏季に米国での史料調査・収集を行った。ロックフェラー・アーカイヴス(ニューヨーク)では1950年代におけるフォード財団の日本関係の活動などに関する史料を閲覧、収集した。国立公文書館では、これまでの史料調査・収集で見逃していた史料、とくに日米の経済関係に関する史料を調査、収集した。また日本国内では、国立国会図書館で1950年代の各種雑誌記事を調査し、米軍基地や防衛分担金などについてどのような議論があったのかを分析した。外交史料館では移管ファイルを中心に比較的最近公開された文書を調査した。とくに外交企画政策委員会ファイルは、外務省が1950年代にどのような外交戦略を描いていたのかを考える重要な史料である。 本年度は、数年来の史資料収集とその分析の成果を以下の雑誌および書籍に発表した。まず基地をめぐる日米関係については、アメリカ学会の英文ジャーナルThe Japanese Journal of American Studies, no. 27(2016)に"Consensus Building on Use of Military Bases in Mainland Japan: US-Japan Relations in the 1950s"を投稿し、採択された。「芦田均--対米協調論者の『国際貢献』論」は増田弘編著『戦後日本首相の外交思想--吉田茂から小泉純一郎まで』(ミネルヴァ書房、2016年)に掲載された。1950年代の政治指導者たちの安全保障政策構想の一端を考察することができた。また日米安全保障条約の条約的意味と政治的理解について、日本政治学会のジャーナル『年報政治学』に論文を投稿中である。
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Research Products
(4 results)