2014 Fiscal Year Research-status Report
関係性の観点を取り入れたやつ当たり的攻撃モデルの提案
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25780390
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
淡野 将太 島根大学, 教育学部, 講師 (20618532)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 攻撃 / やつ当たり / 心理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
やつ当たりに及ぼす関係性の影響を検討した。昨年度は,日常場面におけるやつ当たりの種類と攻撃対象者の種類を収集するため,日本の大学生を対象に想起法を用いたやつ当たりのエピソードに関する質問紙調査を実施した。その結果,やつ当たりの種類は,人に対する言語的攻撃(e.g. 非難する,暴言を吐く)が最も多く,次いで,物に対する攻撃(e.g. 机を叩く,物を投げる),人に対する身体的攻撃(e.g. 叩く,蹴る)が多かった。攻撃対象者は,母親が最も多く,次いで友人,きょうだいが多かった。やつ当たりの生起に攻撃者および攻撃対象者の関係性がどのように影響するのかを検討するため,大学生を対象に日記研究を用いた調査を実施した。その結果,攻撃対象者は友人が最も多く,次いで母親が多かった。今年度は,昨年度実施した日記研究と同様の調査をAustraliaの大学生を対象に実施した。その結果,昨年度と同様に,攻撃対象者は友人が最も多く,次いで母親が多いことが明らかになった。いずれの調査の結果も,攻撃者と攻撃対象者の親密性が高いことがやつ当たりの生起に影響することを示唆する。調査の内省報告では,挑発事象後に対処行動(e.g. 気晴らし,認知的再評価)を行うことで,挑発事象による怒りやネガティブ感情を低減するという報告も得られた。次年度は,こえらの結果を踏まえ,関係性の観点を取り入れたやつ当たり的攻撃モデルを考察する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した「研究の目的」を達成するための平成26年度の調査を実施し,データ分析を行ったため,現在までの達成度はおおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策は,交付申請書に記載した「研究の目的」を達成するための平成27年度の研究を実施する。
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Research Products
(1 results)