2014 Fiscal Year Research-status Report
演劇的手法の活用に関する授業論の構築と教師の力量形成の仕組みの開発
Project/Area Number |
25780500
|
Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
渡辺 貴裕 東京学芸大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (50410444)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 演劇的手法 / ドラマ教育 / 演劇教育 / 学習方法 / 身体性 / 想像力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の1つめの柱「現場教師との授業づくりによる実践事例の蓄積とそれへの授業論的考察」と2つめの柱「相互研鑽による教師の力量形成の仕組みの開発」に関して。 演劇的手法の活用に関して現場教師と共同研究を進める「学びの空間研究会」を拡大・発展させ、従来の関西での例会に加えて、9月より関東での例会もスタートさせた。関西例会を5回、関東例会を3回開催し、小3国語「きつつきの商売」や小3理科「磁石の性質」(NPO法人「子どもとアーティストの出会い」と連携し「ダンスで、理科を学ぼう」プロジェクトの一環として)、小1国語「「音」をさがしておはなしづくり」などの単元における実践を生みだした。活動試行と実践報告のサイクルを繰り返す研究会の進め方の特徴と意義を分析し、「教師が演劇的手法を使えるようになるための仕掛けづくり」として、日本演劇学会演劇と教育研究会の紀要『演劇教育研究』第5号において発表した。 3つめの柱「欧米での演劇的手法を用いた授業改善の取り組みの調査」に関して。 2014年3月に行ったイギリスでの調査をもとにして、架空の設定を活用して総合的な学習を行う演劇的手法「専門家のマント」の歴史と今日的発展について、日本教育方法学会第50回大会の自由研究発表において発表した。それをさらに、同学会紀要『教育方法学研究』第40巻掲載の研究論文「イギリスのドラマ教育における「専門家のマント」の展開」としてまとめた。 ドラマを通じた学校改善を行うネットワークD4LC(Drama for Learning and Creativity)に関して、イギリスのノリッジにて、リーダーであるPatrice Baldwinへのインタビューを行うと共に、D4LCの指定を受けていた学校での調査を行った。その成果については、2015年10月の日本教育方法学会岩手大会にて発表予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「専門家のマント」の関連団体の調査に続いて、学校全体での演劇的手法の活用という点で同様の重要性をもつD4LCへの調査が実現しており、おおむね順調に進行していると言える。
|
Strategy for Future Research Activity |
「学びの空間研究会」において、これまで扱えてこなかった社会科における活動の開発にも取り組み、教科学習での演劇的手法の活用の幅を広げる予定である。
|
Research Products
(4 results)