2014 Fiscal Year Research-status Report
オーラル・ヒストリー(聞き書き)を用いた教育実践に関する国際比較研究
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25780522
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
藤井 大亮 東海大学, 課程資格教育センター, 講師 (60638807)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | オーラル・ヒストリー / 聞き書き / アメリカ合衆国 / 国際比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、オーラル・ヒストリー(聞き書き)を用いた国内外の教育実践について横断的に調査し、それぞれの教育実践の共通性と特殊性を国際比較によって明らかにすることである。具体的には、①アメリカ合衆国ジョージア州の公立学校レイバン・カウンティ高校およびNPO法人Foxfire Fund, Inc.によって取り組まれているフォックスファイヤープロジェクト、②NPO法人共存の森ネットワークが主催する「聞き書き甲子園」、③筑波大学附属坂戸高等学校の科目「環境調査」で行われている聞き書きの授業、これら3つの学校・組織で実践されているオーラル・ヒストリー(聞き書き)を調査・研究の対象としている。 平成26年度は、上記の①フォックスファイヤープロジェクトに関する文献研究と、②「聞き書き甲子園」についての現地調査および文献研究を中心に研究を遂行した。 ①に関しては、平成25年度の現地調査で入手した資料を中心に、分析を行った。②に関しては、8月11日(月)~14日(木)の4日間にわたって実施された、第13回目となる聞き書き甲子園の「聞き書き事前研修」に参加し、調査を行った。 聞き書き事前研修では、講師である作家の塩野米松氏と聞き書き甲子園OBによる「聞き書きの理論についての講義」を高校生と一緒に聞いた。また、高校生がグループに分かれてインタビューを行い、聞き書きレポートを執筆する様子を観察・記録した。さらに、塩野氏によるレポート講評に出席し、聞き書きレポートを作成する際の注意点について、情報を収集することができた。 セッションの合間には、NPO法人共存の森ネットワークの事務局長にインタビューし、研究課題に関する情報収集を行うとともに、事務局が独自に作成している聞き書きについての資料を収集した。これをもとに、文献研究を行い、資料の整理と分析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の平成25年度から平成27年度までの3年間にわたり、①アメリカ合衆国ジョージア州の公立学校レイバン・カウンティ高校およびNPO法人Foxfire Fund, Inc.によって取り組まれているフォックスファイヤープロジェクト、②NPO法人共存の森ネットワークが主催する「聞き書き甲子園」、③筑波大学附属坂戸高等学校の科目「環境調査」で行われている聞き書きの授業、という3つの学校・組織のオーラル・ヒストリー(聞き書き)を用いた教育実践について明らかにするものである。平成25年度には①を、平成26年度には②および③について調査し、平成27年度で調査結果の総合的考察を行う計画である。 平成26年度は、②に関してする調査研究おおむね達成できたが、③についての調査研究を十分に行うことができなかった。このため、「やや遅れている」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の今後の推進方策については、まず、筑波大学附属坂戸高等学校の科目「環境調査」で行われている聞き書きの授業に関する調査研究を行う。そのうえで、総合的な考察を行い、研究成果をまとめる。
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Causes of Carryover |
書籍を注文したところ、年度内に入手できず、キャンセルしたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
年度の初めに発注し、書籍を購入する計画である。
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