2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25800126
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 洋介 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (60443983)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | GPGPU / 重力波検出 / データ解析 / 国際研究者交流 |
Research Abstract |
連続重力波データ解析は大量の計算を要求するため、計算機速度が検出感度を決める。本プロジェクトは、GPGPUを用いた計算高速化の可能性を探る2カ年の計画である。1年目はまったく新しいアーキテクチャのGPGPUが秋に出るとの情報を春の段階で得たため、必要な計算機の購入が遅れ、GPGPUの可能性についての机上の研究とデータ取得のための折衝および協力関係の取り付けに終始した。(1) GTC Japan 2013 (2013年7月30日、東京ミッドタウンホール & カンファレンス)に参加し、GPGPUの可能性について情報収集、またCUDA/OpenACCのどちらを選択するかについて参加者と議論した。さまざまなコンパイラーのベンチマーク結果についても情報を得ることができた。(2) 大阪市立大学神田研究室においてラジオメトリー法においてGPGPUを利用している田中と議論をおこなった。(3) 必要計算機とソフトウェアを選定し購入した。(4) ドイツマックスプランク重力物理学研究所を訪問し、OpenACCの可能性、LIGO Scientific CollaborationにおけるGPGPUへの取り組みについて情報を収集した。さらに交渉によって9000CPUを擁するアトラスクラスタのアカウントおよびLIGOデータへのアクセス権を取得し、grid技術を用いたデータ取得をおこなった。ここで得たデータを用いて今年度はデータ解析手法の研究をおこなう予定である。(5) 同研究所の開発するGPGPUを利用したソフトウェアについて、利用法やベンチマーク結果の提供を受ける協力関係を取り付けた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2013年5月に必要ソフトウェアを購入したたものの、5月末の時点で必要機材の選定を始めたところ、業者から9月に2倍程度高速の新しいCPU、10月には全く新しいアーキテクチャのGPGPUがリリースされるとの情報を得た。現在急速に発展中のGPGPUにおいてはアーキテクチャが変わると利用法がかなり変わるという問題があり、また、ソフトウェアの対応にも時間がかかることから10月までは理論研究をおこなう準備期間とすることとしたため、計画からの遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度はGPGPUの特性などについて理解が深まり、今年度はドイツ研究所からのデータ提供なども期待できる。さらに今年度は大阪市立大学神田研究室からGPGPUの応用についての協力も得られ、事実2014年5月8~10日に同研究室とのキックオフミーティングをおこなう予定である。準備はほぼ整っており、昨年度の遅れを取り返すべく、強力に研究を推進していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2013年度にRESCEU主催で開催する予定であった研究会が、関係者の日程調整で2014年4月に延期になったため、当該研究会への招待費用分を繰り越した。 上記研究会は2014年4月に無事終了し、繰り越し分は使用終了した。
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[Presentation] 重力波実験・データ解析2013
Author(s)
伊藤洋介
Organizer
理論天文学宇宙物理学懇談会シンポジウム
Place of Presentation
カブリ数物連携宇宙研究機構(千葉県)
Year and Date
20131225-20131227
Invited
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