2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of relativistic quantum Monte Carlo methods and their application to core-excitations
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25810016
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
中塚 温 岐阜大学, 地域科学部, 助教 (80591065)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 量子モンテカルロ法 / 相対論効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、(1)内殻励起状態への相対論的VMC,DMC計算の適用可能性とそれに関わる問題の検討、(2)高次相対論効果を含む量子モンテカルロ法の開発を行った。(1)内殻励起状態への適用性検討では、一酸化炭素を主な対象として、Hartree-Fock法によって得られた基底状態波動関数から軌道占有状態を変化させることによって内殻電子を非占有軌道に励起させた試行波動関数をつくり、そこからのVMC、DMC計算を行ってエネルギー期待値を調べた。特にDMC計算では、内殻の電子軌道に非占有な部分があるために、サンプリング時の時間刻みによって不安定な挙動を示すことがあったが、ウォーカー初期値の生成時に軌道占有状態を考慮し、十分に小さな時間刻みを用いることで十分な誤差精度でエネルギーが収束することが分かった。励起先の軌道が異なるいくつかの初期試行関数に対して異なるDMCのエネルギー期待値が出てきており、各初期電子状態での節構造が基底状態や低エネルギー励起状態への収束を起こさず、弁別可能な収束解へ落ちることが分かった。(2)標準近似系統の二成分近似相対論手法であるFORA法についての近似的な全電子波動方程式を導き、プログラム実装を行った。前年度に開発したIORA法の実装は、理論的な問題はないが、計量項の誤差の問題から実用的に不十分な点があったため、その問題を含まないFORA法を選択した。FORA法に基づく全電子方程式を導き、ZORA法との違いである付加項について古典近似を導入した。
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