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2013 Fiscal Year Research-status Report

ペプチドタグを利用した光合成関連タンパク質の集合体形成と機能解析

Research Project

Project/Area Number 25810097
Research Category

Grant-in-Aid for Young Scientists (B)

Research InstitutionNagoya Institute of Technology

Principal Investigator

近藤 政晴  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20571219)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2015-03-31
Keywords光合成細菌 / 光収穫系 / 膜タンパク質 / 電極基板 / 色素 / 光電流計測 / 自己組織化 / アンテナ系
Research Abstract

生物の行なう光合成反応では、光エネルギーで電荷分離反応を行なうコアアンテナ-反応中心膜タンパク質(LH1-RC)と、LH1-RCが反応に使えない短波長域の光エネルギーを集め、LH1-RCの使えるエネルギーレベルに下げてLH1-RCへ伝達する周辺アンテナ膜タンパク質(LH2)が隣接し協同的にはたらくことで、幅広い波長域での光エネルギー変換を実現している。本研究では、LH1-RCとLH2を人為的に集合化させ、その集合体の物性評価から得られる知見をもとに、生体高分子を用いた光エネルギー変換素子の構築を目指す。
平成25年度では、光合成細菌Rhodobacter sphaeroidesの遺伝子改変を加え、LH1, LH2の変異株を作成した。作成した変異株は、LH1-αのN末端、C末端、LH2-αのC末端、LH2-βのN末側にそれぞれヒスチジンタグを導入した。また、LH2-αのC末端、LH2-βのN末側にそれぞれシステインを導入した。変異を加えたLH1, LH2を発現する光合成細菌を培養し、変異LH1-RC, LH2を単離、精製した。ヒスチジンタグの導入したLH2, LH1-RCに関しては、ニッケルアフィニティ―クロマトグラフィーで精製を行なった。システインを導入したLH2に関しては、従来の精製法で用いる陰イオン交換クロマトグラフィーで精製した。ヒスチジンタグの導入されたLH1-RC, LH2をそれぞれDithiobis(C2-NiNTA)で表面修飾した透明ガラス電極(ITO電極)に固定化した。電極上のLH1-RC, LH2と水溶液中のLH1-RC、LH2の吸収スペクトルは、良く一致し電極上でLH1-RC, LH2は変性していないことが明らかになった。また、ITO電極上に固定化したLH1-RCにLH1-RCの最大吸収波長を照射することにより、引き起こされる電子の流れを計測した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

LH1, LH2タンパク質のN末、C末にそれぞれ変異を加えたLH1, LH2を発現する光合成細菌を調製した。変異の導入位置によっては、光合成細菌に発現されないアミノ酸配列もあったので、光合成細菌のLH1, LH2の生合成許容範囲をつかめたのは、今後の変異株作製作業を行なうために重要な点であった。また、ヒスチジンタグを導入したLH1-RC, LH2を基板上に固定化する段階まで進んでいるので、今後のLH1-RC,LH2の同一基板上への固定化(共存系)を進める足掛かりをつかんでいるので、研究は順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

平成25年度で実施して明らかになった光合成細菌のLH1, LH2の生合成許容範囲を参考に、LH1, LH2を隣接させるペプチドタグ(変異アミノ酸)を導入する。ペプチドタグをLH1, LH2に2つに導入する必要がある。これまでの成功例は、1つの変異のため、参照実験として、現在発現しているペプチドタグを組み合わせて、ヒスチジンタグとシステインを含むLH2の変異株作製を参照実験として進める。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

科研費とは別に年度繰り越し不可能な研究補助金(科学技術人材育成費)を受けることができたため、本研究費で購入を予定していた近赤外可視吸収スペクトル測定装置(申請書では180万円を予定)を研究補助金で購入した。そのため、次年度使用額が生じた。
実験計画で目的とするタンパク質を生合成する光合成細菌の変異株作製が順調に作製できているため、電極基板系での実験を重点的に進め、その消耗品(原子間力顕微鏡のカンチレバーや原子レベルで平滑な電極基板)に充てる。

  • Research Products

    (2 results)

All 2014 Other

All Presentation (1 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] 光合成アンテナ系膜タンパク質の基板上への組織化2014

    • Author(s)
      近藤政晴、水野稔久、永島咲子、永島賢治、出羽毅久、南後 守
    • Organizer
      日本化学会第94春季年会
    • Place of Presentation
      名古屋大学
    • Year and Date
      20140327-20140330
  • [Remarks] 名古屋工業大学 若手研究イノベータ養成センター

    • URL

      http://wakate.adm.nitech.ac.jp/node/221

URL: 

Published: 2015-05-28  

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